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陰陽戦記TAKERU 後編

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第三話 崩れゆく平和


 その夜、星明町の一角にある閉鎖されて機材がそのままになったスクラップ工場、ここに四凶達が集まっていた。
『まだ力が足りねぇ…… 忌々しいぜ!』
 檮杌は自分の指先から飛び出ては消えて行く黒い粒子を見ていた。
『お止めなさい檮杌、足り無い物を嘆いていても仕方ないでしょう』
『仕方ねぇだと? てめぇ窮奇っ、本気で言ってんのかっ?』
『よせ、今はいがみ合っている時では無い』
 饕餮が檮杌を宥める、
 渾沌は1人放置された機材の上で屋根にある窓の外の月をみて笑っていた。
『我々の目的を忘れてはならん、聖獣達への復讐はその一環でしかない事を忘れるな』
『そうですね、我々はその為に蘇ったのですから』
『グフフフ……』
 4人の間に沈黙が走る、
『だがまずやるべき事は決まっています。今回は私が出ましょう』
 すると窮奇の目が怪しく輝いた。