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サイコシリアル [1]

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「ひゃはっ、いいヨ、その」
「『ひゃは』もやめてもらえるかしら? 不愉快で仕方がないわ」
「君には興味がないんだよ、『永世中立』の『巧』のお嬢ちゃん」
「『悪逆無道』の尋ね人である、あなたが組織名、そして通り名を語らないでくれるかしら? 何故かはわからないけれども、とても気分が悪くなるわ」
・・・・・・ん?
何を言っているんだ?
 組織名? 通り名?
この場合は、殺し屋の組織、そして殺し屋としての通り名ということなのだろうか。
なのだろう、というかそうだな。
断言してもいい。
戯贈の言うことからして、斬島猟木も殺し屋ということだ。
でも、尋ね人ということは元殺し屋ということなのだろう。
さながら抜け忍みたいなものか。
我ながら状況把握が早いな。
それもこれも、窮地立たされているから頭の回転も早くなっているのだろう。
「きゃは。噂通りの威勢だネ。気持ちいいくらいだヨ」
いったい全体、斬島はSとMのどちらに属しているのだろう。
この状況で、こんな馬鹿げたことを考える僕もどうかと思うけど。
「あなたは、気持ちがいいほど気味が悪いわね。だから、組織を追放されるのよ。脳が腐っているのかしら」
戯贈は決して罵ることを忘れない。
正直言って、やめてほしい。僕みたいな一般人を罵るならまだしも、斬島に至っては連続殺人魔。
いつキレるか分からない。
頭が飛んでる人間が、更に頭を飛ばせたら何をするかは未知数だ。
作品名:サイコシリアル [1] 作家名:たし