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サイコシリアル [1]

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本当に、泣けてくる。泣いて啼いて鳴いて哭こう。
だって、名前の通り涙腺が弱いんだもの。
こいつらが後に何千万プレイヤーに化けると考えると禿げる。

そんな僕と言えば、絶賛担任の説教中だ。
「峯拐、お前はいつになったら進路を決めるんだ? 夢はないのか?」
担任は僕に言った。
「担任、僕だけに夢を押し付けないで下さい。あの天才どもは皆、夢を目標と変えているんですから。夢と目標は違うんですよ」
僕は負けじと返した。担任の浅はかな言葉なんて、僕の心には響かない。
「お前な、人生って言うのは一度しかないんだぞ」
担任は呆れがちに僕に返してきた。
「担任は仏教徒じゃないんですね。仏教には輪廻という考えが存在しますから。ちなみに行き過ぎた多宗教は無宗教になると思います。かくゆう僕も、無宗教ですけどね」
「いい加減にしろ、峯拐!」
「担任、主語がありません」
「お前の考えは面白くて話が進まない!」
担任は、笑いながら言った。担任は、僕と話すのが楽しいらしい。高校生と話している気がしないのが、気持ちいいらしい。
だから、僕はこの担任が嫌いだ。
僕の表現を『楽しい』で済ませてしまうのだから。
「あ、そうだ。ちなみに担任の夢は何だったんですか?」
僕は、暇潰し程度に聞いてみた。
「夢か・・・・・・そうだな。峯拐の考えを引用すればだな、目標は『教師』。夢は『生徒との禁断の恋』だったな」
「担任・・・・・・初めて先生の評価が上がりましたよ」
ちなみに担任は三十五歳の既婚者だ。
そう考えると泣けてくる。だって先生は夢を叶えるために犯罪に手を染めなくてはならない。
懲戒免職されなくてはならない。
作品名:サイコシリアル [1] 作家名:たし