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無敵最強絶対不敗伝説

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「小島さんのところにも同じように伝えておいて。ボクの友達だから。」
小島が一人の少女に壊滅させられたのは聞いていたが、やはりリナだったようだ。新島はもともとの親分に申し訳ないと思いつつも絶縁を許してもらうよう、手紙を書いた。

 スカイヤでは、道行く人がリナを知っている。もともと天才剣士少女として名を馳せていたところへ、戦争のニュースでますます有名になったのだ。リナの性分をよく知るスカイヤの市民達はリナ達を暖かく迎え入れた。
「リナちゃん!キムチスパゲティ食ってくか?最近食ってねぇだろ?遠慮すんなって!」
コック帽のシェフが声をかければ、
「うちの温泉にお入りよ。もうリナちゃんはどうどうと芋焼酎が飲めるんだからサービスするよ!」


ゲンライの飲んでいる芋焼酎を盗み飲んだのを知る女将はリナが芋焼酎を好むこともよく知っている。
「じゃあ、キムチスパゲティの後に温泉もらいます!」
リナは大きな声でそう宣言すると、近くの店からも差し入れがたくさん届いた。
「あなたはあなたでずいぶん活躍してたのね。」
ルナが関心していう。
「みんな親切なだけ。ボクが小さいころからお使いとかで仲良くなってたから・・・。ルナもキムチにする?」
キムチにスパゲティは確かに斬新だが、ルナも年頃の乙女ならば、にんにくを意識する。
「わ、わたしはこのアサリのスパゲティにするわ。」
なんとか注文すると、卓の上で会話が始まった。


「私は10歳で軍隊の施設に入って訓練を始めたわ。黄色眼もこのときに覚えたの。あなたは10歳のときなにしてたの?」
ルナの問いにリナは
「パパに剣術を教わったよ。その後は先生に教えてもらったの。」
リナが答えるとルナは続けた。
「あなたって子供っぽいけどデートとかしたことあるの?」
聞き慣れない言葉にリナはデートとはなにかをたずねるが、ルナは呆れながら
「男の子と遊んだりするの。ソッとだかれたりキスしたり…憧れるなぁ」
と勝手に盛り上がった。だがリナの言葉で正気に返る。
「なんだ。死んじゃったけどグレン兄ちゃんといっぱいいっぱいいろんなことしたよ!」
簡単にキッパリ言うだけにルナは勝手に(リナはこれでいてやっぱり私より年上ね…)と解釈した。
リナが言うのは剣術を高めあったり、街の荒くれの腕試しを牛耳ることなのだが、ルナは勝手に妄想を繰り広げる。


リナが首を傾げていると、にんにくくさいキムチスパゲティとあさりのスパゲティが運ばれた。リナが割り箸を折って景気よくズルズルっと食べる。ルナはそれを見て、(やっぱり私のほうがお姉さんね。この子よりは上だわ。)ルナはフォークを選んだ。クルクル巻くのはあっているが、巨大になってしまい、思い切り口を開いて食べた。本当に戦争を消滅させた二人なのかと誰もが穏やかに微笑んだ。
温泉では堂々と酒を酌み交わして二人して霰もない姿でのぼせたが、貸し切り状態なので誰も見ていない。ルナはリナのそれを見て密かに(寝転がればよくわかるわ。リナはつぶれアンパンね。私の勝ちだわ)しかし、
「ボクはつぶれアンパンじゃないよ。」
リナが言う。ルナはビクリとするが、どうやら聞こえてしまったようだ。
「ボクは邪魔になるから引っ込めてるだけ」
おもむろにそれを手でこねくり回した。すると華奢な体に相応しくないボヨンボヨンが現れた。
「勝負あったね。ルナ。」
これではまるで卵だ。白身の部分もシッカリしている立派な卵である。つつけばプルプルするあたり、ルナは悔しがった。
宿でも豪勢な料理が出たのでさすがにまずいと、スパゲティの分を含めて部屋に20万円を置いて行った。スカイヤの南東には寺島の拠点がある。

寺島の事務所につくと、早速
「おまんら、戦争でちっくと名を上げて図に乗ってるがじゃ!わしらはそんなんでひるまんぜよ!!」
オーシャンやマウントほど派手に売り出されてはいないので、ニュースの内容も小さかったのだろう。無謀な構成員が、二人に詰め寄る。二人は、山賊たちの暗号のような話方には慣れている。
「あなたたちのボスに会わせて。お・ね・が・い。」
ウィンクまでプレゼントして、構成員に言う。だが、構成員になめるなと凄みを利かせる余裕は無い。リナが剣を目の前に突きつけているからだ。
「あ、あわしちゃる。おまんらこんな真似してどうなっても知らんぜよ。わしはこれでも幹部をやっとるき。」
恐怖におののく声で言っても凄みは無い。
「案内してくれる?」
リナはいう。この状況で妙に凄みを帯びて聞こえる。構成員はしぶしぶと寺島会長のところに案内した。

「戦争を台無しにしたんは、おまんらじゃ。よっぽど強うてわしらはよう戦わん。ここに来たのはなんぜ?」
会長も暗号で会話するものなので、疎ましく思ったルナは右手をスッとあげた。
部屋に飾ってある甲冑が衝撃で粉々に崩れ去る。
「私達にわかる言葉を使ってくれないかしら?」
淡々としたルナの声も、見えない衝撃で鎧を粉々にするというパフォーマンスがついては、寺島もかなわない。ゆっくりと言葉を選びつつ、
「勘弁してつかぁさい。わしらに御用とはなんですろ?」
丁寧語に変わっただけで、ルナにはやっぱり理解できないが、仕方がないので用件を話すことにした。
「あなたたちがオーシャンで略奪してるって聞いたの。私たちといい仕事しない?」
ルナの提案は次の通りだ。
世界各国の山賊や盗賊をまとめて一大組織を作り、事業を興せば大金になるというものである。暗に賊を減らすのが目的だ。
しかし、その交渉は到底カタギとはいえない。リナも一緒になって、部屋中を破壊していく。山賊や盗賊の命ともいえる代紋をはずして踏みつける。当然構成員達が取り囲み、攻撃するが、二人は踊るようにかいくぐり次々とねじ伏せていく。寺島会もまたリナ、ルナによって支配されてしまったのである。

寺島会を後にした二人は海沿いを旅していた。道行く人は海を見て怯えている。何事かと海のほうを見ると派手な船がこちらに向かってくる。付近住民にあの船は何かと尋ねると、
「海賊だよ。最近この辺まで荒らしているんだ。スカイヤを中心に世界を結ぶ海であいつらは好き放題やっているのさ。」
結局付近の住民を脅かしていることに変わりは無い。
今までつぶしてきた新島や寺島と大して変わらない。二人はうなずきあうと、船に向かって衝撃波を打ちはなった。
みるみるボロボロになっていく船、ルナの巨大衝撃波で粉々にならないあたりかなり巨大なのであろう。大砲も飛んできたが、リナが蹴り返し、ルナが投げ返し、結局船に戻って船を壊した。
リナが海に向かって飛び跳ねて、後ろからルナが衝撃波を放つ。足の裏で受け止めたリナはそのまま海賊船に向かっていく。
沈没寸前の海賊船に降り立つと、今までと同じように襲い掛かってくるが、今回は黄色眼でにらみつけて全員を黙らせた。船長のむなぐらをつかんで黄色眼でにらみつけてリナは言う。
「今日からボクがこの船の主だよ。」
誰も異論を唱えることはできなかった。藤田興業と書いてある旗を"LINA"に書き換えた。

海賊旗を二本の剣が交錯する文様に変え、船を制圧した。岸辺まで船をつけ、船大工に300万を払って船を改造した。
作品名:無敵最強絶対不敗伝説 作家名:peacementhol