無敵最強絶対不敗伝説
他ならぬ、仁商連である。仁商連は力を付けすぎて2大国にも引けを取らない勢力になっている。仁商連はますます力をつけていた。
さて、ライラはと言うと、今日もリナ、ルナによる教育を受けていた。
ライラはまず最初に黄色眼、赤目、死神を体得し、コントロールができるようになっていた。力が入り過ぎて修羅を開けてしまうが、リナとルナの二人がかりならなんとか抑えられる。ちなみに、剣術の稽古にライが飛び入りで参加したが、全身をライラに打ち据えられてまた寝込んでいる。
ライラの教育は順調だが、外食をする際、リナの真似をして箸でスパゲティを食べたり、ルナの真似をしてもフォークに大量に巻きつけてしまう。
ライラはスパゲティはあまり食べやすくないと思っていた。また、ライラの両親もスパゲティの時は箸を使う。
ライラの教育の唯一の問題はスパゲティの食べ方ぐらいなものだろう。そして、このあと一週間にわたり、リナ、ルナは修行すると言うことで寝込んでいるライに代わり、アイラがライラの稽古を見ることになった。
「自分の子供相手にイヤだろうけど、いつも六気を出してないとライラに飲まれるよ。」
リナからのアドバイスである。果たしてライラに六気をぶつけて見たが、ライラはキョトンとしている。
「今日は母さんが見てあげるわ。しっかりやりなさい。」
そう言って、アイラはカバーをつけた巨大な槍を構えた。
すると、どうだろうか、黄色眼は使わないが目の前のライラからやけに恐ろしさを覚えた。ちょうどライの六気をぶつけられた時に近い。殺気は無い。だが槍がやけに重く、前に突き出すのがだるく感じられる。どうやら、アイラの六気を打ち破って今は闘気だけが抜けてくる。ライラは今六気を使い、特に闘気をぶつけてきているようだ。この子が本気になればリナ、ルナをも圧倒するだろう。あの二人は今後さらに強くなるであろうライラに負けないために修行しているのだ。
さて、ライラが動いた。普段より数倍重く感じる槍でアイラは攻撃をさばく。しかし、ライラはさばけるような相手ではない。パワーで吹き飛ばして間合いを取ることにした。
アイラの渾身の一撃をライラは槍の柄を掴んで止めた。パワーも信じがたい強さになっている。しばらく槍の引っ張り合いをしているとライラはグッと押し込み、アイラにたたらを踏ませて、左手の竹刀でアイラの右肩を素早く打ち据えた。
「ありがとうございます。」
ライラは早々と礼をした。
黄色眼も使わずに、死神を開いたリナを倒した張本人を倒してしまった。
ライラは8歳になった。四天王やライ、アイラの情操教育が功を奏し、今はとても穏やかな少年である。
さて、そんなライラだがお散歩でヤヘイ闘技場にいた。たかがお散歩だが、母の槍を携えて行った。
闘技場は少年の部はあるものの、学校が主催する場合がほとんどなので、単身で来ても入れない。だがライラは確かに出場者としてリングにいる。
実況もアドリブによるフォローをせざるを得ない。
「おおっと、小さな少年が飛び入りだ。ケガをするまえに帰りなさ〜い!」
だが、出場者は予期せぬトラブルに腹を立てたし、警備員がつまみ出そうとするが、ライラは右足一つで警備員5人をのしてしまった。
情けない警備員に腹を立て、ついに出場者がライラをつまみ出しにかかる。しかし、赤目で睨みつけただけで逃げ出してしまった。次の者は赤目に怯まずに挑んで来るが死神を開いてやはり撃退。チャンピオンが意地で殴りかかったが、これは槍の柄で一突きしたら、終わった。
さて、アイラの槍が無くなり、ライラが居なくなったライの家では夫婦でニュースを見てヤヘイ闘技場の荒らし屋を見て、ライラが見つかったと早速向かった。この間、四天王は会社を放り出して修行に明け暮れた。ゼルやチャッピーがすでに太刀打ちできないほど力をつけたライラを教育するにあたり、このままでは誰も上に立てなくなるからである。
さて、ライラの行方を知った、ライ夫妻は仮面戦士として出場、ライラとの戦闘を希望した。受付がやはり侮ったような態度で言う。
「あのね、あの坊やは化け物なんだよ最凶夫婦だってあれがあいt…まじっすか?」
仮面を外した最凶夫婦を目の前に受付は直ちに手続きをした。
さて、リングに上がると実況がしゃべる。
「さあ、仮面付きのカップルが登場だ。対するは闘技場を荒らしまくるライラ!せいぜい頑張ってくれたまえ。」
二人はこのタイミングを見て仮面を投げ捨てた。
「げえっ、最凶夫婦っ!?」
実況から裏がえった声が聞こえる。ライもアイラも実況の変貌ぶりを見たいがために覆面戦士として登録したのだった。
「すると、あれか〜!闘技場を巻き込んでの史上最大規模の親子喧嘩だ〜!マジ怖っ」
「あ、パパとママ。勝てないよぉ…」
ライラはしょげるが武器は構えている。
「ライラ、お前は家出をするような子ではないが、旅は早すぎる。もう少し、俺たちのそばにいなさい。」
久々のセリフはライ。ライラの誕生以来ほとんど寝たきりだったライが本領を発揮する。
ライラは修羅を開き、六気を前回にして、まずは父にかかった。しかし容赦なく母に叩きつけられた。素早く転がり込んで間合いを取り、槍を地面に叩きつけた。
一瞬大地が踊るがこの技はもともとアイラの技だ。アイラはもちろん、アイラと結婚する前からライも知っている。
二人は高く飛んで地響きを交わし、空中から無数に衝撃波を見舞った。砂埃でわからないが恐らく、衝撃波をかわしきれずに…いや、ライたちの真下で槍を肩に担いでいる。飛んでくれば2対1の空中戦で終わるが、ライラは飛ばずに槍のキャップを取り、巨大な衝撃波を両親めがけて撃ちはなった。ここはアイラが新しい槍を叩きつけて軌道を変える。ライは空中から剣術による攻撃を加えた。ライラは衝撃波を放った体制のままだ。槍を手放して体だけ逃げ出した。アイラはゆっくりとライラが持っていた、愛用の槍を拾う。
「やっぱりこのズッシリが私には似合うわね。ライラ、今回ばかりは本気でお仕置きするからね。」
アイラはさらに六気を強くし、七番目として開発した、威厳を加えた七気を叩きつけた。ライも同じようにして身構える。
ライラはリナゆかりの剣を背中から二本取り出した。リナ流剣術を展開してくる。
ライ達がかつて死神を開いたリナ、ルナと対峙したときよりも巨大な殺意を全身に浴びた。
「アイラ、これは手を抜けない。本気を出すしか無いぞ。」
「死んでしまうかもしれないけどね…ライ、私たちの子供よ?」
「そうでなければこの子に俺達がのされる。大丈夫。死んだりしないさ。」
ライは姿を消した。見よう見まねの閃である。本家には遠く及ばないが、バドミントンの羽根のような速さでライラを襲う。
ライラは二本の剣で全てあしらう。しかしアイラにまで意識が向かない。多分母は特大の衝撃波を準備しているはずだ。
そろそろ牽制しなければならないので、ライを力で遠ざけてアイラに衝撃波を見舞うがもう遅い。逃げようとしたがライに押さえ込まれた。
直撃してライラは敗北。ライにおんぶされて家に帰った。
作品名:無敵最強絶対不敗伝説 作家名:peacementhol