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フジイナオキ
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novelistID. 20353
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猫と二人- two persons with cat -

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構失礼な事言ってるよ」
 美樹田と葉月はそう言いながら電話口で笑いあった。自分でも不
思議な程に機嫌が良いようだ。葉月は電話の切り際に「それでは、
お待ちしておりますわ」と言っていた。葉月も機嫌が良いようだ。
 さて、帰りに何を買っていこう。家に帰ったら、もう今日は車を
運転する事がないので、アルコールでも買っていこうか。アルコー
ルに対する抵抗は、人並み以下の美樹田だが、それでもたまには飲
みたくなる事がある。例えば気分が良い時や、何かを祝いたくなる
時などがそうだ。
 美樹田は車に乗り込みながら思いを巡らす。自分用に缶ビールを
一本、葉月には缶のカクテルを一本買おう。つまむものは、冷蔵庫
に何かしら入っているだろう。もしかしたら、美樹田が帰るまでに、
葉月が何か簡単なものなら作ってくれているかもしれない。車のキ
ーを回して、シフトレバーを動かす。
 それと……。
 シフトレバーを動かす手を止め、もう一つ買って帰る物を思い出
す。そうそう、猫の為に猫缶も一つ、忘れずに。