燈籠くんの怪奇的高校生活(仮称)
━━放課後。
俺と宵は【怪奇現象解決部】と掲げられているドアの前に立っていた。
□型をした校舎の左下角の四階に位置する部室。
西側に面しているために、ドアの隙間からも西陽が漏れていた。
アニメの世界だと文化部は旧校舎率が高いが、ここの高校は例外だ。旧校舎というのが存在しないため、文化部の部室も綺麗らしい。
むしろ、普通の教室よりも設備がいいという噂だ。
そしてこの【怪奇現象解決部】が結羽海麗華が二年生にして部長を務める部活だ。
俺と宵は今、この部活に入部しようとしているのだ。
いや、俺に至っては勝手に入部届けを出されているという始末だ。無論、担任の先生に不思議がられたのは言うまでもない。
多分、結羽海さんは教員のブラックリストに載っているだろうから。
「なんか案外普通だね」
「部室に入る前から怪しかったら、さすがにちょっときつかったな」
「・・・・・・確かにそうだよね」
「それじゃ入るぞ」
何故か分からないが無駄に緊張感に襲われ始めた。
ドアをノックし、横開きのドアを開けた。
すると、
作品名:燈籠くんの怪奇的高校生活(仮称) 作家名:たし