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燈籠くんの怪奇的高校生活(仮称)

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『鬼』

この表現が一番正しいのだろう。
鬼に出会い、笑われた。
何も出来ずに、手足も出せずに。
その時に、ある者━━結羽海麗華に助けられたのだ。
結羽海さん曰く、ただの興味本意らしいが俺にとっては助けられたも同然だ。
「でも海人・・・・・・そんな体で・・・・・・」
「こんな体だからだよ。それに借りを返さなきゃ」
こんな体━━俺は結羽海さんに助けられたと言っても完全に呪いが解けたわけではない。
今でも俺のからだには呪われた後遺症が残っている。
後遺症━━それは俺が鬼だということ。
鬼だという表現は多少なりとも大げさ過ぎるかもしれない。
単純明快、俺のからだには鬼の血が混ざっている。
人間の血に鬼の血が混ざっている混血種ということだ。
しかしながら、鬼のように怪力を振るうことも出来ないし、生命力が桁外れな
わけでもなく、身体能力が並外れているというわけでもない。
問題なのは━━混血ということだ。
結羽海さん曰く、人間の血と鬼の血は相反するものらしい。
すなわちあれだよ、あれ。
いつ鬼の血が暴走し俺の体を蝕むか分からない・・・・・・らしい。
それに、だ。
並外れた身体能力があるわけでもない、と言ったがそれはあくまでも通常時の話。
ある興奮、あるいは危機感、これらの一定のラインを越えると俺は脳のリミッターが切れるらしい。
要するに火事場の馬鹿力よりも力が出せる。
すると人間の体の俺は筋肉繊維がすだぼろになるって言うわけだ。
全くもって不愉快な血だ。
全くもって不便な体だ。 そして、こんな俺の秘密を知るのは結羽海さんと、俺の目の前にいる美少女、宵だけだ。
・・・・・・あ。他にもいるけどそれはあとで話そう。