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燈籠くんの怪奇的高校生活(仮称)

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「えー、海人は本当に、あの人について言っちゃうの・・・・・・?」
栗毛色のボブ、愛くるしい瞳を少し細めて俺に話しかけて来たのは幼馴染みの彩乃雌 宵(さいのめ よい)だ。
幼稚園からの付き合いで、家も歩いて徒歩二分とかからない近所。典型的な幼馴染みだ。
幼馴染み、そして義務教育ではない高校でも同じクラス。勿論、他の同級生よりも一緒にいる時間は長い。
このことからクラスでは密かに一つの噂がたっている。

 ━━できてんじゃね?

と。

一つ言わせてもらおう。
断じて━━嬉しい。
宵はその愛くるしい容姿から男子郡からの人気がとてつもなく高い。
昔から『何でお前なんかと幼馴染みなんだよ!』とか『俺にも宵ちゃんみたいな幼馴染みほしい』とか『付き合ってんのか? このクズ野郎』とか『死ねよ、ゴミ』とか嫉妬と羨望の眼差しを受けていたわけだ。
そして高校生活も論外ではない。
実に優越感だ。
「まぁ・・・・・・そうなるわなぁ。しょうがないし、こればっかりわ。なんか勝手に入部届だされたみたいだし。今日の放課後にでも顔出してみる」
俺は、宵の質問に溜め息混じりで答えた。
花の高校生活。夢の部活動生活。
前者はまだ分からないが、後者は確実に━━ない。断じてない。

何故か━━それは、一年前のあるものとの出会いよって。ある者との出会いによって消えた。
一年前、俺は怪奇現象に行き合ったのだ。
現象が確立され、認知され、全てが噛み合い━━出会った。
笑われ、蔑まれ、虐められ、呪われた。
先程、『あるもの』と例えさせてもらったが人々はそれを、『神』と拝めるかもしれないし『悪魔』と畏怖するかもしれないし『存在』を否定するかもしれない。
でも、出会ってしまった。出会いたくもないのに、出会うとも思ってないのに、
予定も予想も予知さえもしていないのに。