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燈籠くんの怪奇的高校生活(仮称)

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 そう言った瞬間に、結羽海さんは文字通り頭を垂れた。まさに謝罪の意を表す行動だ。
「申し訳ない。私たちが関与していないとはいえ、同じ人間が犯した過ち。代表で私が謝罪しに来たんだ。たったこれだけで許しは出来ないのは重々承知だ。ただ、人間の全てがそうではないということを分かってほしい。後のことは私に任せてほしい」
・・・・・・え? 何を言っているんだ、結羽海さんは。
「近年、この土地で不正な狐狩りが発生していたと聞いて来たんだ。私が、止めて見せる。根拠はないが保証はできる」
狐狩り・・・・・・? だから狐の葬式なのか? だから凶事の予兆で人が死ぬのか? 
狐の復讐と言う訳か・・・・・・?
話が全く読めない。
読める訳もない、最初から何一つわかっていないのだから。
「それは見ものですね。よろしくお願いします。あなたたちが私たちを殺さない限り、人は死にません。しかしながら、あなたからは『人』の匂いがしない。人では似のですか? もしくは神に隠され遊ばれたか」
狐も結羽海さんばりの観察力だ。というか、嗅覚なのだろうか。
「くくく、初めてだよ。初対面で気付かれたのは。しかし、今は関係のない話だよ。全く持ってね。話す意味もないし、話す気もない」
「失礼しました。ただ一つだけよろしいでしょうか?」
「なんだい?」
「隠し神・・・・・・いや、山神には気を付けてください。無傷では済みませんよ」
「大きなお世話だよ」
「そうみたいですね。あなたは凄いお方です。では失礼します。うちの者が待っていますので」
直後、狐の身体を炎が包み瞬で消えた。周りの狐火と共に。