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燈籠くんの怪奇的高校生活(仮称)

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「結羽海さん・・・・・・? 今のって・・・・・・?」

俺は、率直に効いた。
「そうだね。あれは死んだ狐。つまり妖孤だよ。さっきも言ったけど、ここ一年間この土地では頻繁に狐狩りが行われていたんだ。狐が殺される=狐は葬式をあげる。そうすると、だ。自然死ならともかく殺された場合は、殺された人間も呪い殺される。他の妖孤や狐にね」
「それじゃ、結羽海さんは初めから知っていたの?」
「いや、どうしても推論の域を抜けきれなかった。だから君たちに押しつけることが出来なかった。あの妖孤達も私たちが人間ではないことを知っていたから近付いてきたんだろうね。そして、訴えようとした。これ以上仲間が死なないようにね」
結羽海さんは、珍しく本当に珍しく一瞬だけ物憂げな表情をし、続けた。
 「人間は愚かだね。金に目がくらみ、殺しては金を稼ぐ。動物を何の感情もなく殺すことが出来る人間が私は怖い。何故、人を殺すことは極端な軽蔑を生むのに大小限らず人間は動物を殺し、取引することに何の感情をいだかないんだろうね。・・・・・・生きるためだと言われたらお手上げだけれども」
 確かに結羽海さんの言う通りだ。殺すことは生き残るため。しかし、人間が動物を殺すことに何かしらの感情を抱く境界線は何処なのだろうか。分からない。
「今日の本当の目的は、怪奇現象を拝むということではなかったんだよ。怪奇現象は、おまけ程度だよ。それに変死した人間は変死することだけのことをした。私が口を出す問題ではないよ」
案外結羽海さんは、人間味で溢れているのかもしれない。
優しさで溢れているのかもしれない。


「今日の目的は、狐に対する墓参りと謝罪だよ」


 結羽海さんは、そう言い目を瞑った。