燈籠くんの怪奇的高校生活(仮称)
ある日、中学時代の俺に宇城丞は言った。
「ねぇねぇ、燈籠くん! なんか面白いことか変わったことあった!?」
ある日、中学時代の俺に宇城丞は言った。
「ねぇねぇ、燈籠くん! なんか怖くて楽しいこと起きた!? 宇宙人とか幽霊とか生ける屍とか見つけた!?」
ある日、中学時代の俺に宇城丞は言った。
「ねぇねぇ、燈籠くん! この間さ、ついに金縛りにあっちゃった! 楽しかったよ!」
ある日、中学時代の俺に宇城丞は言った。
「ねぇねぇ、燈籠くん! 最近、丑三つ時に山道を散歩するのが日課なんだぁ!」
「そこまでいくとお前が怪奇現象だよ!」
その日、俺はさすがに突っ込みを入れた。
もう分かっていただけだろう。
宇城丞は、変わったこと、もしくは楽しいこと(非日常的現象に限る)、端的に言えば怪奇現象が大好きなのだ。
だから変人なのだ。もはや、趣味がおかしい。今でも丑三つ時に散歩しているんだろうか。ま、していたら若干どころではなく引くけどな。
作品名:燈籠くんの怪奇的高校生活(仮称) 作家名:たし