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燈籠くんの怪奇的高校生活(仮称)

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 「コーヒーが飲みたいなら初めからそう言えよ! 一番効率悪い!」
 言い回しが回りくどすぎるんだよな、本当に。
 「すぐに結論に達してしまったらつまらないじゃないか。情報を統合し、可能性を見出し、計算し、消去し、推理し、結論に達するのだから面白いんだよ、燈籠くん。初めから分かってしまう答えなんて全て1+1の簡単な計算式に等しいよ」
 「効率の話は何処に行ったんだよ」
 「やはり燈籠くんと話をしていると面白いね」
 「人で楽しむな。宵が圧倒されているじゃないか。先から全くと言っていいほど会話に参加していないんだから」
 ふと、そこで宵の表情を横目で確認してみると心底楽しそうな笑みを浮かべながら、結羽海さんのコーヒーのお代わりを作っていた。作っていたと言っても部室に備え付けてあるコーヒーメーカーのボタンを押し、完了ランプが点灯するのを待っているだけなのだけれども。
 「私はいいの。二人の話を聞いているのが楽しいから。気にしないで話してていいよ」
 宵の楽しみ方が分からない。一体何が楽しいのかが分からない。俺がいじられてるだけじゃないか。
 ていうか、何故部室にコーヒーメーカーなんてものがあるんだよ。どんだけリッチな部活動なんだよ。ま、面倒くさくなりそうだから聞きたくはないけど。
 「何故部室にコーヒーメーカーがあるんだ、という顔をしているね。よくもまぁ、そこまで表情に出るものだ。とても分かりやす過ぎてつまらないよ」
 結羽海さんは、宵から淹れたてのコーヒーを受け取りながら言った。
 よく喋るから喉も渇くのだろう。
 「だから敢えてそのことについては突っ込みを入れなかったじゃないか」
 「敢えて・・・・・・か。敢えて言わないのは一体どういう心境なんだい? 例えば相手の裏を付く心理戦を予想しての敢えてかい?」
 「こうなるからだよ!」
 [君の突っ込みはいつも気持ちがいいよ]
 「マゾか!」
 「どちらかというとソフトの方かな? でもたまにサディスティックな一面も表に出てしまうね。自分が自分じゃないみたいで時々怖くなるよ」
 「いや、基本的にあんたはサドだろうな・・・・・・」
 ・・・・・ん? 何か忘れている気がするぞ。
 確か何処からか会話がそれ始めて・・・・・・まぁいいかな。思い出すのすら面倒くさい。思い出している時間が勿体ない。モッタイナイはイクナイ!
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。