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コンビニ

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フィルター


 俺から見るとあの子のまわりにはもやがかかってフィルターでもあるみたいだ。
 白くてふわふわとしたもや。
 あの子が柔らかい印象に見える。
 背は俺よりでかいのに色は白くて顔なんて優しそうで、茶色いさらさらとした髪なんて触ってみたくて仕方がない。
 俺はいつもなんで年下好きになるんだろう。
 今回は六つも下なんて。
 お互い社会人だったら問題ない年齢差なんだろうな。
 でも相手は高校生だし、問題ありだよな。
 あの子の彼女が羨ましいよ。
 彼女って確か……なんだっけ? 俺結構仲良くしてるのに忘れたや、名前。
 さとみ……さとか……さと……今時にしては古いカンジの名前だって事は覚えてるんだけど……
 最初、あの子の彼女と仲良くなったのは偶然で、彼女だって知った時はショックだったけど、あの子の情報聞き出してやろうと頑張って必要以上に仲良くなったんだよな。
 それでわかったのは名前と、部活がバスケだってこと。
 これぐらいだよな。
 殆ど何も分かってないじゃん。
 でも、あの子に直接名前聞いた訳じゃないからいきなり名前呼んでもびびるだけだろうし、と思ってコンビニのバイト終わってから偶然を装って待ち伏せしたんだよな。
 それで、本人から直接名前ゲット!
 備瀬泰常
 泰常って渋い名前だよね。って言ったら渋い顔された。
 まずかったか?
 俺のコメントまずかった?
 やっちまった?
 でも名前とメアドゲットだからいいか!
 今日は興奮して眠れなさそうだ。
 ああ、あの子と気持ちいい事したい。
 そう考えたら俺の息子がドクドク脈打ち始めた。
 でも、触ってやらないぞ。
 俺は心がいっぱいなんだ。
 エロい気持ちで今はあの子を汚したくないんだ。
 ああ、でもあの子と気持ちいい事したいよな、やっぱ。

作品名:コンビニ 作家名:あんな