むべやまかぜを
?ヘンリエッタの反抗、エンディング
構成についてはすでに愉快な仲間達に送信済み。ちなみに、★の部分に三人の古参兵たちによるそれぞれのエロテキストが入ることになる算段。
「なんかさ……思っていたものと違うものになっていくんだよね。良い意味で。私が考えてるのとは別の方向に物語が広がっていく。そういう体験ははじめてだね」
少女は面白そうに言った。
メールを送る。
――かくかくしかじか、こういう物語にしました。ですから、貴兄はあとは好きなようにエロいシーンを書いてください。
そのような花世の指示に対して、その戻りがやってくる。そして、戻ってきたエロシーンは、これが常に丸山花世の思惑を遥かに超えたものとなっているのだ。
「やっぱりさ、作品はそいつ本人だよね。作品=人間」
丸山花世は深く頷いている。
「みんなやり方が個性的でさ。仕事の進め方も、話の内容も。好きにやって良いって言ってるから当然なんだけれど。それにしても小説って性格って出るよねえ。まるで本人と話しているみたいだよ」
隊長である花世は女性であり、だから、あまり男性の興奮するツボが分からないのだ。そこで勢い指示は大まかなものとなる。
お話の構造上、出てくる人間は誰と誰か。場面はどこそこ。周りにあるものは何か。時刻は、気温は、夜か昼か夕暮れ時か。そのような大まかな設定だけを出して、あとは、各人にお任せということになる。