ガチサツ!!
1年前
春金高校
春金高校。満開の桜が咲き乱れている。秋銅高校とはまったく違った華やかなイメージ。目立つ『不良』もおらず、とても平和そうに思える。校門の前には先生が立ち、生徒に「おはよう」よ声をかけている。
そのなかに一際目立つ生徒がいた。髪の毛を茶色に染め、周りの生徒と違った短い学ラン、『短ラン』を着用し、ズボンからはチェーンがだらりと下がっている。それだけでも充分目立つが、それに加え、とても身長が小さかった。
1年前の桜井だ。
一緒にいる友達はおらず、周りの生徒からは怖がられる存在だった。
教室に行き、一番窓側の後ろの席に座った。暫くすると、先生がきて授業が開始したが、桜井は関係なしに寝ていた。授業はだいたい寝ているか、サボってどこかへ行くかだった。
放課後になると、桜井はある場所へ向かった。中から、なにかを叩きつけたり、なにかを落とす様な音がする。
そこは道場だった。