ガチサツ!!
春金高校道場
聞こえる音はどんどん大きくなり、中には白い道着を着た生徒が5、6人いる。桜井は道場の端のほうに荷物を投げると、更衣室へむかった。少しすると、白い道着を身につけた桜井がでてきた。腰には、黒い帯を巻いている。それを見ている奥にいる2人の先生が、なにかひそひそと話している。
「桜井は空手の実力は素晴らしいのにな…
見た目がアレだからな…」
桜井は、空手をやっていたのだ。しかも、黒帯という相当な実力の持ち主だった。
「顧問の葛城先生は桜井がずっとあのままなら、
『退部させる』と言っていましたよ…」
桜井の服装は、白い道着にしっかり帯をしめている。茶色い髪の毛は、周りに比べ派手だが、それ以外に関しては、周りの生徒と同じだった。派手といっても、さっきまでの学校生活とはまったく違っている。
すると、空手部生徒の1人が道場の入り口を見て、慌てて言った。
「葛城先生!オス!!」