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CROSS 第8話 『758革命』

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「おお!!! すげえな!!!」
エアリアルの攻撃を机の影から見ていた上社はそう言うと、どこかに出かけていった。

 狙撃手のバラバラになった肉片が転がる屋上に、佐世保がエアリアルから飛び降りた。佐世保はピストルを構えながら、屋上から下のフロアへ続く階段を駆け降りていった。その後、エアリアルは、庁舎に向かって何発か機関砲をぶっ放してから、その空域を巡回し始めた。

「CROSSの航空兵器が屋上を攻撃しました! 狙撃班からの応答はありません!」
「国会議事堂が完全に包囲されました!」
「23区内のすべての警察署が占拠されました! 残っている警官は、現場にいる警察官と我々のみです!」

 通信指令センターは、悲痛の叫び声が飛び交っており、あまりの最悪の事態に泣いている者もいた……。
「もう我々の手におえない!!! 自衛隊に出動要請をしろ!!! 中央即応集団に対応してもらおう!!!」
「わ、わかりました。ですが、どこに……? 都庁も防衛省も、CROSSにやられています……」
主任は天井を仰ぎながら、半泣きの女性オペレーターに、
「私が全責任を負うから、直接自衛隊に出動要請をしろ。いいですか、総監?」
主任テーブルに座っていた警視総監を見た。警視総監は体を震わせており、無言のままだった……。ただ、目はうなずいていた。
「……いいとさ。今すぐ出動要請をしろ! 近くの朝霞駐屯地がいいだろう」
「りょ、了解です!」
オペレーターは朝霞駐屯地に通信をつないだ。



「こちら朝霞駐屯地!!! 手短に頼みます!!! テロリストに攻撃を受けています!!!」
自衛隊の朝霞駐屯地もCROSSの襲撃にあっていた。あちこちから火の手が上がっており、CROSS隊員が放ったロケット弾がジープをぶっ飛ばした。このロケット弾が発射される持ち運びできる無反動砲は、自衛隊の物で、CROSSが鹵獲した物だった……。まるで、ランボーが暴れているかのようだった……。
「相手はCROSSで、出動要請? もう戦ってるよ!!!」
自衛官はそう言い放つと、乱暴に通信を切った……。


「逃げろーーーーー!!!」
入口付近の柱に隠れて様子を伺っていたSAT隊員が、入口から離れながら叫んだ。その場にいた全員が出入り口のウィンドウの方を見た。そして、全員の顔が、緊張から恐怖へと一変した……。

 玄関に向かって、タンクローリーが猛スピードで突っこんできた……。運転席側のドアが半分開いており、運転席には上社が乗っている。
 もはや止めることが不可能な距離まで接近してきたとき、運転席にいた上社が、タンクローリーから飛び降り、近くのコンクリート製の太い柱に隠れた。そして、彼はポケットから「ボタンがついた物」を取り出す……。

 出入口に突っ込んでいったタンクローリーは、先ほどの消防車のように、人を巻きこみながらロビーを暴走し、壁に衝突して止まった……。