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ジェスカ ラ フィン

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を切った。ラロレーンは、腕を落とし斬った。ラロレーンは、ダンドルズにブ
レードを構えて拳が最後に当たるように、連続的に突いた。僕は、ダンドルズ
の胴体を、ジョイントを唱えて、爆ぜさせた。ソフサラコマは、ダンドルズの
首を吹っ飛ばした。彼方で、頭が爆発した。重力が解けた。僕達は、尻を着い
て、汗を地面に垂らした。すると突然、急に重力が、かかった。さっきよりも
強い重力だ。

「歩け」

ホメネカの声だ。僕達は、力を込め、怒りを抑えたまま、「テドゾファンド
ムの砦」の瓦礫の山を越え、「ダラビファダヤの荒野」を後にした。











20 バラダラマスの町












僕達は、重力を支配されたまま、山岳地帯を歩いた。「ダラビファダヤの荒
野」のように、歩くと地面が沈むわけではなかったが、ひどく体が重かった。
ジョイントで体力を回復できなかった。3日間歩いた。水も食料も無しで。ホ
メネカに見張られていたからだ。空は晴れていた。「べラのジャングル」が見
えてきた。動物、チンパンジーやゴリラの鳴き声が聞こえてきた。僕達は、構
わず歩き続けた。さすがに、地獄、と言うだけはあった。眩暈がする。苦しい
記憶が何度も蘇って、頭が、うな垂れるほど重い。太陽は、スポットライトの
ように点滅して、1瞬、夜になったり昼になったりした。「ベラのジャングル」
の中で、倒れている人間が何人もいた。僕達は、人間を越えて、仕方なしに押
し潰して、歩いた。随分前、僕は、睡眠時間に比例して、大きくなったり小さ
くなったりした月を見た。恐らくは、7時間を基準としたものだったと思う。
月は、割れて、世界中に散らばったと思う。ホメネカは、たまに、地上に、体
を下ろして、月の破片を食べていた。「月食」だ。なんで月の上にいる時に食
べなかったのだろうかと思った。きっと、表面が固かったのだろう。月を食べ
て、力を増大し、雷雲を広げている。ホメネカは、突然、胃の物を吐き出した。
世界中に、嘔吐物が撒き散らされた!! 山や、砂漠が凹んで、溶けた!!
僕達は、「ベラのジャングル」にいて、助かった。ホメネカは、その拍子に、
玉虫のペレサを出した。そして、「神の音」、ゲップをした。もの凄い音で、
鼓膜が破けるかと思った。

僕達は、夜になると、「ベラのジャングル」を出た。あんなに綺麗だった星
も、濁って映っていて、ホメネカに味方していた。僕は、星を見損なった。峡
谷の合間で1泊し、翌日の昼、1際違う崖を登った。太陽が動いた。太陽は、
何故か、ウインカーのように点滅した。月の代わりに、交通整備をやっている
のだろう。1時間後に、「スペンチャーの崖」を登り終えると、遥か向こうに、
白色の峡谷の上に聳える、「ウィンクムス山」の前の遥かな「テンパモンの崖」
に聳える、「ライファモンの神殿」があり、「スクリス川」が、「テンパモン
の崖」の、「ライファモンの神殿」の、床下から流れ落ち、「ライファモンの
神殿」の下に広がる、水の町、「バラダラマスの町」に流れ、途中で、真っ2
つに分かれていた。空は晴れていて、僕達は、風を受けながら、「ライファモ
ンの神殿」と、「バラダラマスの町」を見上げ、見下ろしていた。超巨大な
「ライファモンの神殿」。何千年前に建てられたのだろうか。全く分からなか
った。僕達は、「スペンチャーの崖」を降りた。「バラダラマスの町」は、奴
隷のような労働者でいっぱいだった。木の鶴嘴を振って、土を掘っていた。僕
達の重力の枷をいつの間にか外されたようだ。体が軽くなった。市場で、暗い
表情の町の人に、

「あの『ライファモンの神殿』には、何が祀られているんですか?」


と訊ねてみると、

「『ゴペルチンジャーの銀の眼冑』が祀られているという噂だよ。伝説の眼冑
で、北東の、ダズバクルフ教の信者が拝んでいる、『テンペライモンドの神殿』
で、呪いの染みを付けた者が、『テンペライモンドの神殿』の呪いを解き、伝
説の『文明国スワンダ』に行けるのです。ピネイル女王のいる『トヤランズ城』
があるのです。『文明国スワンダ』は、『アッペランメの重力』で、『パチャ
ラグルの流転』を行った者の意思で、『ソンデワン』の世界か、『ヘーミッド』
の世界のどちらかに張り付いているのです。自由になるのは、『ゴペルチンジ
ャーの銀の眼冑』の収められている『ライファモンの神殿』の、奥の、『シュ
レクトムの祭壇』で『パチャラグルの流転』を行った者の意思を解除した後で
しょう」

と奴隷のハペは言った。すると「テクカ広場」の前で、突然、爆発が起きた。
「バラダラマスの町」の人々は、皆吹き飛んで、「テクカ広場」の噴水は、破
壊された。リギーと蛇のガンガが現れた。

「『バラダラマスの町』の住民よ、よく聞け!! こいつ等は、ダズバクルフ
教団の所有物である、『フェザ山脈』を折り曲げ、『レララトラルの灯台』守、
トーモンを殺してしまった!!」

「なんだって!!」

拳に力を入れて、前に進み出たソフサラコマは叫んだ。

「お前達の代わりに、磔にされて殺されてしまったのだよ!! お前達に疑い
の心があった。?エクアクスさん、助けてくれー!!?とトーモンは叫びなが
ら、民衆の前で、ダズバグルフ盗賊団の狐共に殺されてしまったよ。死刑を見
ていた民衆達は、憤慨し、『金融経済国ヘンザウロ』に行って、お前達を、賞
金首にかけた!! ?見つけた者は直ちにエクアクス共を処刑、死体を『金融
経済国ヘンザウロ』まで持ってきて、市役所でお金と交換すること?というポ
スターを配り始めた!! 新聞にも毎日載っている!! お前達は、世界中か
ら包囲されているのだ!!」

リギーは僕達を嘲笑うように叫んだ。

ガンガは、舌を垂らして、焦げた地面を舐めた。爆発で死んだ人間達も舐め
て、唾液をポタポタと落とした。「テクカ広場」を囲んだ住民達は、僕達を非
難し始めた。

「出て行け!! それとも、『川の町じゃなく牢獄の町である』、『バラダラ
マスの町』で、『ライファモンの神殿』の天井絵画を完成させる為に、仲間を
犠牲にして、エクアクスよ、お前は2年間、立ち続けるのか?!?!」

1般市民のヘマスは言った。僕達は冷たい非難の中に巻き込まれた。


「神の声が聞こえるのか?! 聞こえるのなら、夢じゃないのか?! ピネイ
ル女王は、.だ私達に姿を見せてはいないじゃないか!!」

市民達は怒鳴った。

「どうする?! 俺やガンガを倒して、盗賊団を壊滅させるか?! それとも、
仲間を『テドゾファンドムの砦』でのように、皆殺しにされるかだ!! 降3
した者は『ライファモンの神殿』で奴隷として絵画師になるのだ!! さぁ、
どうだ!! バラダラマスの町の市民に決めてもらってはどうだ?! …そう
か、バトルだ!! 俺達を殺せなかったら、お前達は終わりだ!!」

リギーは叫んで、力強く両手を伸ばした。「バラダラマスの町」が吹っ飛ん
だ。僕達は、体力は無いが、なんとか両腕で塞いだ。「バラダラマスの町」の
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史