ジェスカ ラ フィン
し砂漠で地面は.き詰められていた。
1時間ばかり歩いて、ヨファンセ高速船が通る、唯1の峡谷の壁道が右側に
あった。僕達は「レーピオンドの町」に入った。満月は出ていなかった。「レ
ーピオンドの町」は観光都市で、スキーをしに来た観光実でいっぱいだった。
「何処にウィズウィングルはいるんだ?!」
僕は言った。近くに港があった。土産品店の雪達磨のラポに訊くと、
「『ヘミダグリンの町』のヨファンセ高速船は1週間前に運航再開になったよ。
他の高速船も、他の都市や国の高速船も、船も、いっぱい来るようになったん
だ。レーピオンドの祭りが、今月から1ヶ月間、続いているんだ。雪像や氷の
彫刻が、町にたくさん並んでいて、観光実を楽しませているんだ」
と言った。橋が架嘗ていて、その下の線路を、鉄道が物資を乗せて走って行
った。
「ここは、『ソンデワン』の世界の、『機械国ルチャーナ』みたいな所だね」
ソフサラコマが言った。砂があったが、さすがに寒かった。山の崖に街があ
った。僕達は、「レーピオンドの町」の市役所の観光課に行って、馬の雪像の
レンダに訊いてみた。
「『レーピオンドの町』の後ろには、『フェザ山脈』があるよ。『フェザ山脈』
は、標高約3万メートルあって、世界の雲を貫く山なんだ。山頂には時計の針
が3末あって、伝説では、その針が動き出し、1直線になると、秒針が長針に
重なると、『ヘーミッド』の世界に、流星が降ると言われているんだ。ホメネ
カの星への勧誘無しに、ジョイント無しでね。毎日だよ。北に視界を合わせて
北東に頭のある鳩の形になり、秒針が長針に合わさると、ドラゴンが降り、
『ヘーミッド』が大混乱に陥るという。とにかくそんなことになっちゃいけな
い。まだ『フェザ山脈』の針には秘密があるらしいんだけど、それは誰にも分
からないんです。今は止まっている。『レララトラル灯台守』のトーモンが浚
われた。トーモンを救い出してくれた人には、私達の『レーピオンドの町』で、
船を改良して、空を飛べるようにして差し上げます。どんな船でもです。日に
ちはかかりますが、この世界を簡.に横断したいのなら、この事件を解決した
ほうがいいでしょう」
とレンダは言った。僕達は『フェザ山脈』の麓まで行った。「レーピオンド
の町」の奥で、スキー場が開かれていて、何万人ものスキーヤーが、スキーを
楽しんでいた。ホテルが多く立ち並び、夜になると、ライトが灯った。町では
雪像祭りをやっていた。僕達は宿で1泊した。
翌日、「フェザ山脈」の登山口まで「レーピオンドの町」のバスで行った。
ウィズウィングルは、どうやら、登山口の、レストランで、アルバイトをして
いるらしい、という話を「レーピオンドの町」の人から訊いた。バスから見る
外の景色は最高だった。原生林の中を走って行った。
登山口に着くと、僕達は走って数件あるレストランを走り回った。最後の1
軒、「エンパスル」で、僕達は働いているシェフの制服姿のウィズウィングル
を見つけた。
「ウィズウィングル!!」
「エクアクスさん!!」
ウィズウィングルは叫んだ。布巾を置いて、僕達に駆け寄って来た。
「たまたま『ヘミダグリンの町』でヨファンセ高速船のチケットが当たったん
です!! それで『レーピオンドの町』まで来たんですが、お金が無くなって
しまい、バイトすることにしたんです。きっと、皆さんがここに来る時、私の
情報を集めて、必ず、この『フェザ山脈』に登りに来ると思っていたんで
す!! どうやら、『レララトラル灯台』守のトーモンさんは、ダズバグルフ
盗賊団にさらわれたわけではなく、ある日、雪が降り始めた夜に、伝説のトウ
ロマ.年が窓を叩いて、尋ねて来て、ルルルフちゃんと話しがしたいからと言
って、トーモンさんを誘いに来たのだそうです。トーモンさんがいなければ、
道標が分からないのだと言うのです。そしてそのまま、『フェザ山脈』の深い
森の中に入ったまま、おそらくは、山頂まで行ってしまったらしいのです。数
日前に、あの、『ソンデワン』の世界に居た、ホメネカが、『ソンパラメード
の森』を壊しましたよね、それで、山頂に『ソンパラメードの森』の欠片が残
っているようなんです。『ソンパラメードの森』の破片には、ジャンガズガン
ズの鎧が埋まっていて、それを獲る為に、ダズバグルフ盗賊団は『フェザ山脈』
に登っていったのだと言います。そして、トーモンさんを盗賊団は頂上で人質
に捕ったのだと思います」
ウィズウィングルは言った。
「『フェザ山脈』は、6合目までが登山の限界なのだそうです。それ以降は、
死と空気の無い宇宙の狭間なのだそうです」
僕達はウィズウィングルの話を恐れた。
「それからは雪が降り積もり、上は永久に吹雪です。私達が上り詰めるまで、
3月までかかりそうです。ですから、『レーピオンドの町』でしっかり重装備
をして、食料を用意して、ジョイントで足を速めましょう」
「レーピオンドの町」の観光課でトーモンを救出する景品用紙を持っていっ
て、「金融経済国ヘンザウロ」様式の解決隊に任命されて、
「『ソンデワン』の世界では、ファニアータルが抜けたドラゴンによって、空
を飛んでレーザーで世界を破壊していたが、今は活動を停止して動けなくなっ
ている」
という話を酒屋の情報屋から訊いた。おそらくデゾーのマリオネットになっ
ていたのだろうと思った。僕達は「レーピオンドの町」のロハラ市長に祝福を
受け、「レーピオンドの町」の人々に喝采を受けた。山登りの装備品を装備し、
橇に食料品やテントなどを積んで人数分+1個を貰った。雲はホメネカのせい
で、小さく掃除をした後に部屋に舞う小さな埃のように、人間が見たら山にな
ったように、斜めに千切れて落ちていった。雲っていて、山頂は見えなく地面
に寝てやっと雪が降って雪雲が分厚く大陸のように伸び、山頂前は吹雪いてい
るようだった。僕達は「レーピオンドの町」からバスに乗って、「フェザ山脈」
の登山口を目指した。
「ダズバグルフ盗賊団が現れて、6合目までのロープウェイが運航停止されま
した!!」
登山口の傍にいた雪狐のキヅマが運転手の鹿のソラフに言った。人々が驚嘆
の声を上げた。フェザ山脈は、ファニアータルのドラゴンによって、折られる
んじゃないかと思った。ペリンガが、
「やはりダズバグルフ盗賊団はトーモンさんを誘拐し、ジャンガズガンズの鎧
を取って、JKを復活させるつもりですね」
と言った。
「もう1匹のJKのデゾーは無敵のようですね」
ゴーグルを嵌めたラロレーンは言った。
「出て行く時に、?ルルルフ姫がいないと、山頂まで辿り着けない?、と『レ
ララトラル灯台』守のトーモンさんは『レーピオンドの町』の人に言っていた
ようです」
と、雪兎のファムメは言った。地面は砂漠から岩盤の突き出した山肌になっ
ていた。時々、なぜか岩石が転がって来た。今日は2月の下.だった。砂漠の
砂が、水蒸気のせいか、.し固まっていた。岩石が転がり、茶色の山だった。
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史