ジェスカ ラ フィン
に割ったみたいな感じで、犇めき合っていた。でもゴールまで来ていた。ゴー
ルとは、エスニカリカルの顔のことだ。ほぼ体を捌いたように見えた。しかし、
迷宮の先は見えなく、宇宙空間で、「ペパラロンテ」に管が張り付いているの
にも関わらず、迷宮は絶えず動いているように見えたのだった。エスニカリカ
ルは…。目の前で、超特急が走ったように見えた。管の幅は…僕は、尖った尻
尾(恐らく毒が盛ってあるのであろう)が僕の腹を刺した。ジョイントのブレー
ドのシールドで辛うじて守っていた。具現なのは分嘗ていたが、僕は暗い空間
に吹き飛ばされていた。飛び起きバック転をして、尻尾に戦闘の構えをした。
飛び掛って尻尾を切ると、目にも止まらぬ速さで、内壁が元のサイズに戻り、
背骨のような管の通路に戻った。僕は倒れていた。ジャングルの匂いがした。
巨大な尻尾を斬り払った。サイズは小さくなっていた。僕は金の入れ歯を噛ん
で、両足が溶けて、黄金色に波立って、後ろの背から上の壁へ着いて、そのま
ま尻尾や胴体を襲って、業炎に包ませた。気孔から黒い煙を吐かせて、「ヘン
ラの管」の内部を全焼させた。エスニカリカルは体を持って来て、顔を出して、
大きな牙を出した。僕はエスニカリカルの体を爆発させて、体を戻して、金歯
を外して、牙を割った。紫色の唇を削いで、悲鳴を上げさせ、口の中の天井を
目玉の方向に貫通させた。ブレードを、ジョイントで曲げたのだ。円を描くよ
うに抉った。僕は1回転して、手を広げて、爆発させた。両手に似せた触.を、
棘を出して引っ掻こうとしたが、1回転して顔を切った。連続に切る技と、空
気を焦がして、エスニカリカルの顔の表面に近づける爆発空気を相手の気配が
無くなるまで繰り返し放ち続けた。エスニカリカルは肉と、汁と、死骸だけに
なった。マス目が突然現れて、僕は爆発を受けて吹っ飛んだ。天井に、デグズ
ーファントルがいた。デグズーファントルは笑っていて、両手を広げて、爪を
立てて襲い掛嘗て来た。両腕に長剣を持って、僕のブレードの両盾を叩いて、
欠けた破片を浮かせた。僕は1回転して長剣を振り払おうとした。デグズーフ
ァントルは長剣を持って、突き刺そうとしてきた。地面に着かないようにして
いた。タイミングを計って、重力を下にずらして、フェイントをかけ、上へ1
気に叩き込んだ。質量をゼロにし、内壁に閉じ込めた。意識を持たせると、デ
グズーファントルはもの凄い悲鳴を上げて、上へ聞いたこともないような恐ろ
しい音を立てて、叩き落ちた。もう茄子の暖め過ぎた皮の表面のように体の皮
膚は爛れていた。僕は邪悪な気配をブレードで斬り払った。それは何処か遠く
に飛んでいった。
僕はブレードを収めて、歩き続けた。ずっと歩いていると、あの懐かしいマ
リンウェイが「ヘンラの管」に接着して、綺麗なマリンブルーの海水を満たし
ていた。
「おーい!! ここだぞー!!」
へップが烏賊を千切ろうと引っ張って、手を振っていた。僕達は、また会話
しながら正しいルートの迷宮を、可能性の高い通路を選びながら、進んだ。
14 ヘーラカダデの端
へップは僕に烏賊は要るかい? と訊いてきた。じゃあ、スルメは要らな
いかい? と訊いてきた。僕は、両方いらないよ、と言い返した。
1日かけて「ヒレンバの管」に入り、3日かけて「ペパラロンテの管」を
脱出した。途中、「ヒレンバの管」からは、「ヘーミッド」の国を垣間見る
ことができた。へップから、耳元でこっそり教えてもらった「へーラカダデ
の端」からは、なんと、逆に見えて海水ではなく、空の下から噴き出して、
砂漠の砂が溢れて落ちていた。空は、「ヒレンバの管」の、長い長い直線の
管から半分ぐらいの所で、宇宙と混ざっていた。どんなに歩いても景色が動
かなくて、半日すると、逆さの「フェザ山脈」が.しだけ動いたように見え
た。落ちない雲が山頂にか嘗ていて、止まっている長針と短針と秒針は雪が
積もっていた。あぁ、なるほど、あれが「フェザ山脈」かと思った。真っ直
ぐな鉛筆の芯のほうのような白い雪に覆われた山。年中雪が降ってそうで、
山の前の遥か下の月では、逆さに雪が積もっていて、逆さのホメネカがくし
ゃみをした。逆さのリギーが説教をした。振り子を腹で揺らし、「ソンパラ
メードの森」には白銀の雪がか嘗ていた。初冬の森のように見えた。糸は、
氷柱が下がっているように凍っているように見えたが、気のせいだった。た
だ、ここから見て、糸がずれているように見えた。糸は弛んでいるように見
えた。巨大な月だったが、クッキーのように見えた。「スワンダ浮遊国」が、
「フェザ山脈」と月の手前にあった。太陽が、「ソンデワン」と同じ空の宇
宙にあった。ホメネカが月の上でこけて、へップが気付かれないように笑っ
た。突然ポケットにあった携帯電話のメロディーが鳴って、メールが来たこ
とを教えてくれた。電池が無かったはずなのに電池は満タンになっていた。
おそらく携帯電話の充電機能は太陽電池だ。メールはこんな内容だった。
←あなたは.来を見ることができる。?もちろん何も無い。?神は2分の1
の確率で『何もかもある場合』を引いた。これは宇宙の広がり方を意味した。
ジョイントする。2分の1の確率を考えたい。瞼で重力を考えた。『神は瞼で
重力を考えた。脳の構造だ。』考える。2分の1の確率を出したい。ジョイン
トする。これは宇宙の広がり方を意味する。 ←ここの空間は白くない。ここ
に誤魔化すあなたがいる。
「これ誰からのメールだ!?」
僕はへップに言った。
「どれどれ…見せて…」
ヘップは僕に近寄るように命令した。
「差出人が書いていないじゃないか。…僕はもう冒険を終わらせました、って
書いてある。へぇ、どんな冒険だったんだろう。メールを送って、どんな冒険
だったか訊いてみようよ」
メールを返してみると、メールを送った5分前に手紙が届いた。時刻がずれ
ているのだ。それはこんな内容だった。
心の中
「君の視点で僕はこの世界を創造するんだ。ミスは許されない」
神は言った。
僕は神に勝つ代わりにその後全てが終わるのをじっと待っている。神が無く
なるときは無くなるときである。僕は次もじっと待っている。続く現.を毎日
何回も見たことがあると思うのはいつか全てが終わって始まりに戻ったからで
ある。繰り返すことということはない。神はどこにいる? なんで脳が同じこ
とを.えている? 遺伝子の中に組み込まれているのか? 先祖、先祖へと遺
伝子を動かせて時を遡っていく。宇宙が見える。他の変な文明や生き物が在る。
彼らの中を通る。始まりという言葉を考えた? 遠くから見たら直線に見える。
色んな色が混ざっている。染みに見えるんだね。黄土。黄土の滴が全てだと思
わない。純白ではない白が全てだ。答えだ。黄土か。やっぱり滴だ。これを解
いたとき神と交代するものだと思っていた。神の屈辱はごめんだ。助かるもの
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史