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ジェスカ ラ フィン

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僕は山を下りて、バスが来るのを待った。



16時間後に、バスはやって来た。バスの中に入ると、乗実は皆女で、背の
低いのか座席が大きいのか沈んでいるのか、僅かに頭の先が出ているだけで、
不思議な感じを受けた。雪景色の道を順調に進んで行くバス。もうちょっと遅
く走ってもいいのに、と思った。何も生えていない劇場から人が増えた。僕は
進化を見る。胸の中に折れるものがある。僕はそれを退化と見、安心して忘れ
ることができる。それが花とは限らない。バス内の停車ランプが全て灯った。
老人や女子高生が何人か降りた。僕の記憶を1人ずつ持っていった。足跡が眼
球に残った。扉の折りたたむ部分が目に残った。…井守のピーチュアルのジョ
イントだ!!


子供が接着剤を持って板の床にしゃがんで、僕の影の縁に塗った。僕は動け
なくなった!! 人々は無表情でボタンを押して、降りていった。バスを1瞬
にして分解して、飛び立った。影が伸びて、板に固定されたままになっていた。
伸びた影を刀が切り裂いた。影は縮んで、ゼリー状にプルル…と震えて、黒い
水溜りが落ちた。力を溜めて、敵のいる方向にサーベルを吹き飛ばした。

雪の道路が爆発して、穴が開いた。

「私は、夜になると力を発揮するのだ…」

ピーチュアルはそう言って、僕を貫通させた。肺の両方に穴が開いた。僕を
投げて、吹き飛ばした。頭を下に向けて、背中から雪山に激突した。

「雪山があったのだから、死ねばよかったのに」

ピーチュアルは悔しがった。ピーチュアルの胸にサーベルが刺さった。僕は、
黒の尖った長い影に胸を刺されて、吹き飛ばされた。雪山から、飛び、起きた。
血がボタボタと落ちてきた。バートンの血を思い出した。ジョイントで、雪山
に温泉ができた!! ドバン! と温泉に落ちると、黄色い怪物と血が混ざっ
た。吐き気と共に、目から血が飛び出して、腹から黄色い血が飛び出した。岩
肌におでこをぶつけて、黙った。

「へへへ…、いいこと言うねぇ、兄ちゃん…」

黄色い怪物は僕を嘲笑った。僕はジョイントで回り蹴りをして、黄色い怪物
の背骨を砕いた。

「へっひゃっひゃ!! 私の攻撃を避けられないようじゃ、デボズルジやリギ
ーにも勝てないね!! ソフサラコマ共は、廃屋を出てすぐのところで、鳥類
の盗賊団達と、戦っているさ!! いつまで仲間達は持つかね!! タイリュ
ーは、まだ、完璧にお目.めになっていないのさ!!」

ピーチュアルは手の動きを残像として残して、力を胸に蓄えた。サマーソル
トキックが、僕の胸に炸裂した。景色が暗くなった。地面に足が着いて、1瞬
にして吹雪になった。僕は左腕にブレードを伸ばした。緑色に輝く剣を。デボ
ズルジやリギーのことを考えると、ブレードが伸びた。血が凍りついた。胸の
傷口を、ブレードで守った。

「うわぁりぁぁ!!」

僕は加速して、ブレードの1回転の風圧をぶっ飛ばした。

「私の秘術はね…」

ピーチュアルはそう言って、僕のイメージが飛び上がって何もできないまま
に切り刻まれた。僕はそのイメージを1回殺してから回転して吹き飛ばした。
ピーチュアルは僕の前に立って黒い爪を立てた。僕の目から胸を10末の指で
抉った。黒い絵が視界全体を覆った。黒くなってから、腰を回転させてピーチ
ュアルを消した。真っ2つになり、2体になって分かれた。ジョイントで視力


を回復して、両手に剣を持った。気力を真っ2つにして、剣を離して上空にバ
ック転して、短刀と長剣を地面近くに固定させて、鼠花火のように火花を散ら
せて、刀を回転させて、風圧の刃を飛ばした。ピーチュアル2体はダメージを
受け、僕は着地して回転する刀を取って構えた。僕の後ろ切りした剣は左側の
ピーチュアルに受け止められた。にやけた左側のピーチュアル。雪が降り始め
て、右側を見ようとすると、満月が見えて、3日月に映って、同じようにブレ
ードで切り刻まれた。呻き声を上げる僕に、左側が飛び上がって襲い掛嘗てき
た。人間になったウィズウィングルが雪の粉を妖怪の骨に見立てて、もの凄い
ダメージをピーチュアルに与えた。それは猛吹雪だった。

「ジョイント!!」

ピーチュアルは叫ぶと、骨の吹雪が当たった物体も含めて、上下と左右が逆
になった。何千発もの弾が貫通して、僕達はボロボロに吹き飛んだ。もう一体
は皮ズボンが破けた程度だった。その隙に、逆風で背中から骨の吹雪が吹き込
んだ。空間がピーチュアルのところだけ凹んで、体が凄い速さで曲がった。そ
して両手を前に出して、その凹んだ部分をバリンと砕いた。震えながらプラス
チックの破片を抜き出し、かき集めて背の部分を体に貼り付ける左側のピーチ
ュアル。壊れた空のプレートを持ち上げ、左の敵の骨盤に近い背骨を砕いた。
黒い砂の煙を空中に吐いた。

周辺の空間をパズルピースにして、立体の景色を両手でピーチュアルは押し
た。僕の体も立体ピースの1部になって、次々と押されながら、後ろに吹き飛
ばされた。僕達は必死に自分達のピースを適当な部分を見つけてから適合する
ように小さく切って、くっ付けた。くっ付けると、爆発して、血が吹き飛んだ。
頭の中も立体パズルピースになって分解された。これとこれ…直しながら、僕
はボコボコにされていた。これとこれ、これとこれ…僕はアッパーを食らって、
上に飛び上がって今摩り替わった景色と変更されたパズルピースを直していた。
斜めに全体が分かれて、意識が右斜め上、戦闘意欲が左斜め下に分かれていっ
た。

…僕の体はどっちだ? 2つの玉がちぎれずに伸びて限界まで行って、地面
に倒れた。繋ぐ鎖がピーチュアルに前方方向に引っ張られて、僕は眼鏡を取ら
れたような気分になり、鼻柱を押さえて、頭を打った。ウィズウィングルを見
ようとしても、見ることができない!…僕は暗闇に目を瞑った。起き上がる気
力が無かった。ソフサラコマとペリンガが駆けてきた。ラロレーンが肉体を駆
使して、3角が上下に付いた槍を構えてピーチュアルの残像に振りかざした。
右のピーチュアルが槍を持って1回転すると亀裂が入った。全員が吹き飛んだ。
ウィズウィングルが、ペリンガがジョイントで胸からミサイルを出した。遠隔
操作で、ピーチュアル達に当たった。煙と地面の間を狙って、ウィズウィング


ルが巨大な真空刃を吹き飛ばした。山に激突した。揺れて岩石が落ちて、2人
の敵が宙を舞った。僕は目を.まして起き上がって、上を睨んで、ジョイント
を飛ばした。月に降り掛かる、紫色の煌きが綺麗だった。空が見えなくなるほ
どの砂を浴びながら、ペリンガが叫んだ。

「エクアクスさん、…バートンさんは、発見できませんでしたが…あなたも聞
いた通り、きっと会えます!! 大丈夫です、こいつらを倒すことを全力で考
えましょう!! …う、うわぁぁぁぁ!!」

黒く恐ろしく伸びる熱い砂は、僕達の攻撃を阻んだ。重力を奪い、足元に黒
い砂が溜まり続けるにつれて、僕達は息が苦しくなってきた。ラロレーンの胴
体に、砂の刃の豪.が逆に降った。明るい灰色の血を流すラロレーンは、視界
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史