ジェスカ ラ フィン
シートに上がって、左手からブレードを出した。タイミングを見計らって、飛
び上がり盗賊団の宙を切り、軌跡を残してライフルやバルカン胞を真っ2つに
した。慌てる小童達。汗を宙に静かに揺らして、上昇させて、回転切りで切り
つけたノザロッチはトランクから後ろに下がり、手の指を下げて、重力を僕の
前方と後方にかけた。動きが苦しくなり、ソフサラコマに助けを求めた。ソフ
サラコマは飛び上がって、右手を構えて、回転して真空刃を出した。僕達の隙
間を抜けると、部下が斜め上に回転してソフサラコマにチョップを仕掛けよう
とした。ソフサラコマはドアに手をついて上体を逆さにしながら蹴りを入れよ
うとした。1瞬時が止まって、ツーシーターは疾走していった。僕達の空間は
他の空間と違って高速移動していた。僕は飛び上がっており、手下の機関銃を
構える前に避けようとしていた。
ノザロッチのチェリーブラッサムが黒ずんだアスファルトの下に落ちた。チ
ェリーブラッサムが地面を擦るようにへたも1部として回転していくと、僕と
標的も空中で回転していって、ブレードをマグナムにして盗賊団の急所を狙っ
た。煙を上げて落ちていく狐を、ノザロッチが時間を戻して、弾丸を体に入れ
ている状態にした。
「高速道路では、俺達は強いんだ」
子分を固定して、僕は大の字になり回転した。トランクの上に乗って、ソフ
サラコマともう1匹の狐も固定して回転させた。空間をゲルのようにどろどろ
にして、泡を蒸発させた。熱湯で、僕達は焼け付いた。ノザロッチは、走って
くる車を止めて、青い屋根を飛び上がった。自身も屋根が凹んだのを認識して
から時間を止めた。狐の新しい顔を出し、両肩から1百足の体を出した。手の
甲まで百足を出して、グローブにして構えて棘の取っ手を握って、ソフサラコ
マと僕に空気を切ってクロスして飛ばした。僕とソフサラコマは避けると、切
れた空気の跡は、枯れ葉の色になって残って、重みを持って、高速道路にガ
ン!! と大きな音を立ててアスファルトの欠片を上げて、落ちた。車の走る
音が聞こえた。
運転席のメーターを見ると、130km前後を出していた。落下した茶色の
固体が2つ重なって落ちていた。ノザロッチの体が伸び過ぎて下がると、鉄骨
のような先の尖っていない空気がノザロッチの体を超えて、飛んできた。僕は
頭を下げてかわした。ソフサラコマは戻された車の中でうずくまったが、サイ
ドの車体にもの凄い傷が付いた。僕はその隙に手下のパンチを食らった。僕は
手下の手袋を噛んで、両手を、空気を感じて上げて、体表の上へ斬れる突風を
激しく通した。傷だらけになって手下はトランクに肩から落ちた。
「動きを止めろ」
とノザロッチは言って、僕の車と追いかけてきた盗賊団達の車はタイヤを上
げてゆっくり左側に傾けられた。走っている見える限りの車も、対向車線の車
は右に傾いていた。前方と後方の車は左に傾いていた。
時間が戻ると、スリップした。僕は車が回転する遠心力を使って、風を、目
を使って波の煙の剣を作って、ノザロッチを残像した。…カラン、カラン、と
音がして排気ガスの口が5cmほど切れて落ちていった。ジェット機のような
スピードを出して前の車に激突して車体に背をぶつけた。衝撃を、車体に伝わ
らせて波のように揺らせて、縮んで、僕を突き飛ばした。高速道路に突き落ち
て、全身で火花を散らせながらジョイントで凹んだ車のパイプに光のエネルギ
ーの綱を巻きつけて置いて行かれずに済んだ。上空からノザロッチが光を出し
た体の周りから、スパークの1線を出した。僕の体に当たった角々したスパー
クは、僕のジョイントの綱を千切って、僕をスパークの中に固定させた。ソフ
サラコマが手下を振り払って、上空で雷をノザロッチに叩き落した。乗用車に
上がるとノザロッチは飛び上がって、手を離してノザロッチの体をソフサラコ
マに飛ばした。首を捕まれて、絞められたソフサラコマは、苦しい顔をして目
を閉じた。
「へへ…」
と笑ったノザロッチは、力を入れて、持ち上げた。僕は飛び上がってノザロ
ッチの中腹をロックオンして、彼方からミサイルを吹き飛ばした。煙から体を
出しノザロッチは、振り払って、両手を腰の辺りまで開いて、爆発を起こした。
前で走っている車のタイヤを爆発させた。僕達は飛び移り、空中で横に回転し
て吹っ飛んでくる軽の黒の乗用車を辛うじて避けた。ノザロッチの体は乗用車
を3つに切った。鋼鉄を、空気をクッションにして空中で止め、勢いをつけて
僕とソフサラコマにぶつけた。ドピチャ、と音を立てて他の盗賊団が出てきた。
「ルトワーゼだ」
ノザロッチは言った。鉄の殻の棍棒を持ったルトワーゼは、超巨大した棍棒
を下から全力で振り上げて、高速道路を海の土を抉って真っ2つに割った。ノ
ザロッチは僕達の動きを止めて、僕とソフサラコマの間を空気の吸い込まれる
溝にすると、再び巨大化した棍棒を振り下ろして同じ軌跡を辿らせ、壊した建
物を元に戻していき、僕はゆっくり落ちてトレーラーの荷台に倒れて血を吹い
た。血を吹いた速さだけは.際のスピードと同じであった。
運転手を移動させて海に墜落させたトレーラーは走れないほど凹んで、僕は
動けなくなった。棍棒に光のエネルギーを溜めたルトワーゼは、振り下ろして、
玉をソフサラコマがオーバーヘッドキックで音だけを破裂させ、打ち消したノ
ザロッチは、手を払って、煙を飛び散らして集中させ、凝縮させて、破裂させ
た。ソフサラコマは車に跳ね返って、海上に飛び出た。僕が飛び出て両手を下
へ下げると、ソフサラコマもノザロッチも、盗賊団もルトワーゼも、中心の区
切る鉄網に激突した。ソフサラコマを引き離して、遥か彼方から飛んでくる鉄
網を、縮めて、曲げて、鉄網を粘土状に丸めて、中に盗賊団を押し潰した。ジ
ョイントで加速を2倍にしたソフサラコマは手を伸ばして、僕を車の上へ移動
させた。
シートに捕まって乗ると、しばらく安全なドライブが続いた。後方から伸び
てきたノザロッチの道を伝ってきたルトワーゼは盗賊団の手下2匹の頭を体か
らもぎって、頭蓋骨を吐いて、金棒にジョイントを取り入れた。体は投げ捨て
た。ソフサラコマに運転を任せて、構えてブレードを伸ばした。ノザロッチの
上から飛び上がって棍棒を振るおうとすると、回転してエネルギー弾を飛ばし
た。ルトワーゼが吹き飛ぶと、視界が急に暗くなった。
突然山の中をくり抜いたトンネルの中に入った。ノザロッチが4匹になると、
ルトワーゼをキャッチして、さらに体を飛ばした。とうとう車に顎の牙を立て
た。ルトワーゼのところまで駆けて、鉄のブレードが棍棒で受け止められると、
1旦後ろに下がった。上を見ると、シルクハットを被った盗賊団は無表情で空
中を飛んで駆け上がってきた。なんと猫の盗賊団の手下だった。トンネルの壁
を走り、戦闘の準備を構えた。
「脳味噌だけを変えて戦闘能力を変えるんだせ」
と笑ってルトワーゼは、ふーん!! と集中して、飛び上がった僕の立って
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史