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ジェスカ ラ フィン

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ノザロッチはバートンに喰い付いて彼を殺し、体が爆発して腹が木っ端微
塵になるのを堪えた。

「…ふふふ、これでお前の仲間を2人減らしたぞ…中途半端な俺は、どんな
条件の世界だって、上手く渡りっこできないのは分嘗ている。『ジャトジャ
ス遺跡』にはギュリュフがいる、しかしあの遺跡では不思議な結界によって


ルールを無視されるんだ。ホメネカをお前らが真理に気付く前に殺すしかな
い。ホメネカとは、蜘蛛のことだ…あいつも?盗む?…」

ノザロッチはそう呟いて目の色を失うと、体を茶色く変色させて、活動を
停止した。森の中には、霧が浮いていて、遠くの景色が、神秘的だった。



鬱蒼と生い茂るジャングルをずたボロの服で歩くと、夜には「ジャトジャ
ス遺跡」まで辿り着くことができた。探検隊には会えなかった。もし生きて
「イージュの町」に戻れたら、「ルチャーナ」に行ってみよう。

「ジャトジャス遺跡」に入ると、中は真っ暗だった。腕にクロムイエロー
の光を出して、奥に進んで行った。部屋で、変な模様が書いてある場所で、
鳥篭にソフサラコマを入れて松明の火の作る影に揺れている青虫のギュリュ
フがいた。首には石をぶら下げていた。

「ノザロッチは喋ったかい? 末当は、『ビチュアンゼ』で暴れさそうと思
ってたんだがね。リギーは、森のある地域では1番弱いんだ。明かりを照ら
そう」

ギュリュフは松明を掲げて、部屋中を明るくした。部屋の壁に発光体の苔
の粉を撒いたようだった。

「リギーから13月の石をもらった。僕からこの13月の石を奪うと、奥の
部屋が開いて天へ駆ける階段を上がることができる。トーワラも、ノザロッ
チも死んでしまった。僕の大切な友達だ。生まれた時のデゾーとの契約で、
君を殺すと、仲間を生き返らすことができる。…『ジャトジャス遺跡』では、
強さが逆だ。デゾーかリギーが決めている」

ソフサラコマは、籠の中にいた。

「助けてくれ!!」

ソフサラコマは叫んだ。籠を静かに置き、ギュリュフは松明を消して棒を

食った。

「僕を倒すまでこの部屋を出られない。今閉じる」

目を閉じると、ダン! と後ろで壁同士がくっ付いた。まるで生き物では
ないかと思うぐらいだった。

「部屋が狭いのなら広くしてやる」

ギュリュフは1つ上の手袋を脱いだ。手を広げ、

「さぁ、来い!!」

と叫んだ。

「お前に勝てばソフサラコマを返してくれるんだろうな?」

僕は尋ねた。

「ソフサラコマを階段前に置いておく。お前に勝った時の景品だ」


ギュリュフは籠を消した。マントの紐が揺れ、空気が揺れたような気がし

た。

「僕のジョイントで、空気を見ろ!!」

部屋の空気には、薄く濁った縞が見えた。1つ1つの縞の色が変わってい
った。僕は、縞と縞の間に立っていた。背中が触れると、切れて、膝からも
出血してズボンに滲んだ。縞と縞が左右に流れると、僕の体も左右に引っ張
られて、もがき苦しんだ。果てしなく左右に広がっていく。

「2次元だ…」

ギュリュフは言った。

「では、3次元では、どうかな?」

意識が部屋の形と大きさにすっぽりと収まったような気がした。頭の中が
広がっていくような気がした。僕は捻れてよれて、倒れて1回転した。それ
を認識すると、縦に立ったまま回り続けた。が、回っていなかった。

「動かないほうがいい」

ギュリュフは忠告した。ギュリュフが銀の杖で僕を押すと、小さくなった
僕が杖に押されて背景から見えなくなってしまった。左斜め下に背景が切ら
れると、部屋に戻り、.しした後に天井に体をめり込ませていた。天井が切
れて、僕の体は左斜め下に切れた。

「君を、このレベルで痛めつける」

ギュリュフは天井に埋め込まれた僕の体を杖で突付いた後、手を軽く閉じ
ると天井の凹んだ部分を閉じようとした。

「あぎゃあぎゃぁぁぁぁぁ…」

僕は目を閉じ、骨が砕けそうになるのを堪えた。ギュリュフは人差し指と
中指を空気の中で1回通過させると、僕を挟んだ天井がピシ、と交差してず
れた。天井が交差したのではなくて、僕の肩が上下に動いたのだ。

「ほーれ」

ジュリュフは呟くと、杖を左手に持ち、掌を拳にして、前で合わせてぐ
ん! と交差させると、天井の壁が上下に吹っ飛んで、僕の顔は痣だらけに
なって、砕けた岩の中に埋まり、天井は、遺跡の屋根は、島の外に吹っ飛ん
だ。吹き飛んだ物は、1時停止して、僕のところに戻ってきた。粉々になっ
て、砂になって、僕と部屋の下に落ちた。僕はピクピクしていた。

「重点引力ですな。僕は頭で.えた」

ギュリュフは僕を見下ろして呟いていた。

「ジョイントというはねぇ、物と物と結びつけてイメージすれば余裕なのだ
よ。魔法とは違う。バートンは下らない古代文章なんか読んでいるからあっ
けなく死ぬんだよ」


ギュリュフは微笑んだ。

「…機兵を完成させたら、ジョイントを大量に注入して、天下無敵になって
やるんだ。そのためには、早くお前を殺さないといけない」

ギュリュフは部屋中の水蒸気を集めて僕の体の外でガン!! と氷結させ
た。それから氷の塊を白い冷たい煙を出しながら睨み付けて捻った。僕の呼
吸は停止していて、捻られて真っ2つに砕けた。砕ける前に、近づいてバッ
ク転して、杖からブレードを出して僕に真っ2つに線をつけた。横に切ろう
としたところで、僕はブレードを出して受け止めた。ギュリュフの体を横に
真っ2つにしようとした。杖と互角だった。杖から銀の粉が舞い降りた。中
に入っている鉄の棒まで抉ると、僕は振り払って、グローブをやっとのこと
で裂いた。ギュリュフは階段への壁を蹴って、杖の持っていない手から火炎
を出した。僕はブレードの刃の先を巨大なシールドにして防いだ。振り下ろ
して、ギュリュフを殴りつけた。僕の影を切ると、僕は力を失って回った。
落ちる前に、拳銃に変えて、ギュリュフに連射した。ジョイント、と胸の中
で叫ぶと、エメラルドグリーンの影が部屋に伸びてギュリュフに光って電撃
を食らわせた。床に拳をくっつけて、上に上げると床が持ち上がってギュリ
ュフは宙に舞った。部屋を、音を立てて拡大したギュリュフは着地して構え
た。僕は腕を構え、影の繋がった床を狙ってギュリュフに吹っ飛ばした。壁
まで吹き飛ばされ床に潰された。土から出てきた虫をジョイントで素早く浮
き上がらせ、ジョイントの液で包み込むと、1斉に飛ばした。激しい量の煙
の中に、ギュリュフは息を荒くして立っていた。杖を伸ばして地面に突き刺
して水を上げながら持ち上げ、僕に当てようとした。縞を0い、部屋の空気
を断層にした。断層に飲み込まれると足を掬われ、光を部屋の壁に飛ばして
貼り付けると、勢いをつけてギュリュフに蹴りを入れた。初めて血を吐いた
ギュリュフは僕の胸に飛んだ血を付け、引き付けて上空に飛ばした。縞が上
の空まで続いているのを見ると、断層が起きてめちゃくちゃな姿勢になって
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史