ジェスカ ラ フィン
は、今は星座となって、私の化身、ホチョーチと一緒にいるでしょう。私は、
仮の姿で会っています。もうあなた達と会うことはできなく、この戦いが終わ
った後には、『パチャラグルの流転』を封印し、2度と使えないように致しま
しょう。『リッドホール』の科学者へッゼ・ジターニは、蜀台の炎と共に、
『レピアトレモダルの流石』の流星痕となり、自らの命を真っ当しました。
『カイライモンの扉』と『チョイフウモンの扉』は閉ざされ、2度と開くこと
は無いでしょう。『ペパラロンテの管』もです。『シャイナモン』の船守の、
ハナラ老人もそうです。ヘップもそうです。命は、『ソンデワン』と、『へー
ミッド』で新しい生命となって、生まれ変わるでしょう」
パパロメ女王は言った。
「さぁ、ソフサラコマよ、この『セネアトレクの頭部の魂』を受け取り、地上
に向かいなさい。あなた方を待ちわびている方々がいるでしょう。お父上、シ
ンラークと私は、あなたと、タイランを温かく空から見守っています。気をつ
けて行って下さいね」
パパロメ王妃は「セネアトレクの頭部の魂」をソフサラコマに渡し、「パパ
ロメの神殿」を消した。僕達は、「セネアトレクの夢」へ出て、そのまま、高
速で地上へ下りた。両手を広げて、ソフサラコマはセネアトレクの頭部の魂を
拳で握って、超スピードで下りた。「セネアトレクの夢」を飛び抜けると、突
然周りが輝き始めた!! ペリンガとウィズウィングルとラロレーンだ!!
僕達は再会を喜び合い、地上へ落下した。「機械国ルチャーナ」に着き、「セ
ネアトレク建設現場の遺跡」へ行って、ソフサラコマは「機械巨兵セネアトレ
ク」に乗り込んだ。セネアトレクの目が光り、両腕を曲げて上げて、「セネア
トレクの建設現場の遺跡」から飛び出した!! 海中に足を下ろし、セネアト
レクは構えをとった。海の彼方から、リギーが頭部に乗ったホメネカと、デソ
ーとジャンガズガンズが操縦席に乗り込んだファニアータルドラゴンがやって
来た。ファニアータルドラゴンが炎を吐くと、セネアトレクは飛び上がって、
天上から剣を取り出して、ファニアータルドラゴンを切り裂いた。大爆発が起
こり、ドラゴンは煙を出した。ホメネカが、腹から糸を飛び出させた。剣で切
り裂き、ホメネカの顎を真っ2つにした。両腕で剣を持って、飛び上がって、
ファニアータルドラゴンを下から斬り上げて、叩き斬った。火炎をセネアトレ
クは撒き散らして、飛空艇や補給艇も協力して、ファニアータルドラゴンを破
壊し、螺旋状に回転して、切り裂き続けた。ファニアータルドラゴンは黒い煙
を吐いて、壊れ続けた。ホメネカは、セネアトレクの背中にくっ付いて、セネ
アトレクの各部を壊そうとした。高速で振り払って、ホメネカを切り裂こうと
した。ホメネカは歯で止めて、力比べが始まった。剣が僅かに欠けて、上にグ
ン!! と力をいれて、ホメネカをひっくり返した。巨大な波が立って、補給
船が傾いた。白銀のセネアトレクは剣を横に構えて左手を広げて、ジョイント
を唱えた。後ろから岩盤の塊が上がって、剣を後ろに振り払うと、岩盤の塊が
ファニアータルドラゴンやホメネカに吹き飛んだ。まともに食らって、2体は
吹き飛んだ。突然、海が火の海になって、セネアトレクが動揺した。
「くっ!! どうすればいいんだ!!」
ソフサラコマは叫んだ。
「ふふ、お前は閉じ込められているぞ!!」
「お前達に勝ち目は無いようだな!!」
デゾーとジャンガズガンズは叫んで、ファニアータルドラゴンの高速道路の
羽を広げ、高速道路の束の手をセネアトレクに飛ばした。ゴゴゴゴ…!! と
ボディーに当たって、剣を背中につけて、両腕で高速道路の束を押さえた。セ
ネアトレクの細かな人体の筋肉のような血管が浮かんだ。足が海中を抉り、後
退りした。
「くっ…!!」
ソフサラコマは言って、堪えた。すると、ファニアータルドラゴンは巨大補
給艇から火炎を飛ばして、セネアトレクは火炎に焼き付けた。
「うわぁぁぁぁぁ!!!!」
ソフサラコマは叫んで、ドバドバドバー…!! と、彼方に吹っ飛び、セネ
アトレクは倒れた。ホメネカが、不気味に笑って、満月を糸で引き寄せて、
「ソンデワン」の世界の6分の1の大きさの月を、セネアトレクへ向けて鉄球
のように飛ばした。セネアトレクは月のスピードを押さえようと両腕と頭と肩
で押さえて、止めようとした。しかし、1向にスピードは止まらなかった。
「ホメネカの放り…」
リギーは不気味に微笑むと、セネアトレクのボディーの破片がゆで卵の殻の
ように飛び散り、頭部が木っ端微塵に吹き飛んだ。
「セネアトレク!!」
僕達は叫んだ。セネアトレクは頭部を海底に沈め、ジュラーネの崖まで押さ
れて行った。ボディーに皹が入り、「ジュラーネの崖」の前で、岩盤を落とし
ながら、月のスピードを堪えていた。
「…ググ、ダ、ダメだ…」
ソフサラコマは叫んだ。両腕にフルパワーで力を入れ、月にクレーターのよ
うな窪みを作った。
「ダ…ダメだ…う、宇宙に落とされる…」
ソフサラコマは言った。精神的ダメージも、肉体的疲労も相当なものだった。
「ど、どうすれば…」
セネアトレクの腕のパーツが剥がれ、ボディーの破片が浮き上がり、目の前
には、太陽が迫っていた。セネアトレクの機体から煙が出、コクピットのソフ
サラコマは灼熱に覆われ、苦しみもがき続けた。ゴゴゴゴ…と操縦席が揺れた。
胸の操縦席の窓に皹が入り、行動不能になった。目だけは光り続けていた。黒
き両手は、爆発し、パーツが吹き飛んだ。剣も、重力と熱さで、砕けた。と、
その時、セネアトレクは、背中から、白き背骨の剣を取り出して、上空に飛び
上がった。背骨の「セネアトレクの剣」は、第2の背骨を両側の背筋から出す
と、自動的に背中を閉じて、1回転して、電撃を走らせたように、満月を叩い
た。ゴゴゴゴ…と、粉々に砕いて、月に切れ目を入れた。そして、真っ2つに
した。重さと衝撃で、「ソンデワン」の上瓶は、折れて、ぐらつき、傾いてい
った。「機械国ルチャーナ」の人々は、世界が傾くことで、身を支え合い、傾
いていった。セネアトレクは、「セネアトレクの剣」をしまった〈脊椎状態〉。
そして飛び上がり、「ジュラーネの崖」の所で「バーギャリアンの宇宙」から
支え、傾いて「ソフサラコマの宇宙」の底に落ちるのを防いだ。しかし、「ヘ
ーミッド」も上体をふらつかせ、共に倒れていった。「ダイラコダラムの世界」
はもの凄いスピードで下りていった。セネアトレクが宇宙の地面に着く頃には、
海水が、全て出ていた。ヘッゼ・ジターニの魂が、宇宙の地面に、台を造って、
「デンダララン」の中点に台を.いて、「ダイラコダラムの世界」を安定させ
た。すぐに重力は正常に働いた。足のパーツをほとんど失い、セネアトレクは、
重力でついて来た太陽の熱をもろに受けて、上体のパーツを溶かしていた。ド
ロドロのボロボロになって、セネアトレクは「ソンデワン」の海水が溜まるの
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史