ジェスカ ラ フィン
を見た。パパロメの砂もだ。暫くすると、正常に「デンダララン」が働いた。
大きさのそれぞれ違う、3つあるうちの1つの邪悪な月は何処かに消えた。も
う1つの満月を、懲りないホメネカは、糸を使って飛ばして来た。粉々に砕け
た黄金の剣を持って、ホメネカの月と戦うことにした。剣で月を叩いて、とに
かく皹を入れることだった。激しくぶつかり合い、月と衝突をした。ファニア
ータルドラゴンは、月が「ソンデワン」に落ちて来たせいで、下.きとなり、
ボロボロになっていた。
「ホメネカ末体を叩かなければ…」
ソフサラコマは言った。ホメネカの攻撃をまともに食らって、セネアトレク
のボディーには、無数の皹が入っていた。ホメネカは笑って月をセネアトレク
に落とし、セネアトレクはパーツが吹き飛んだ。背骨の「セネアトレクの剣」
が見えてきた。
「トドメだ!!」
デゾーとジャンガズガンズは叫んで、高速道路の腕と火炎を吐いて来た。セ
ネアトレクは「セネアトレクの剣」を取り、背中の剣が入っていたハッチのウ
イングを開いて、ファニアータルドラゴンを空中で真っ2つにして、切り裂き
倒した。セネアトレクは、ファニアータルドラゴンの爆発に飲まれなくて済ん
だ。操縦席にいたデゾーとジャンガズガンズは死んだようだった。あとは、リ
ギーとホメネカだけだった。ホメネカは、太陽に月を捻じり込ませて、セネア
トレクに飛ばして来た。セネアトレクは、剣を持ったまま、火達磨の月を押さ
え、再び「ジュラーネの崖」まで飛ばされたが、フルパワーを出し、満月に大
量の皹を入れて、ホメネカに持って行って、ホメネカにくっ付けた。セネアト
レクのボディーはほぼ吹き飛び、ホメネカは、表皮を燃やし続けた。突然パパ
ロメ王女の声が聞こえた。
「セネアトレク!! パチャラグルの流転です!! 『ヘーミッド』で、パチ
ャラグルの流転を使って、ホメネカを倒すのです!!」
「分かった!!」
ソフサラコマは叫んで、月をホメネカの前で粉々にして、バラバラに落とし
て、上空へ上がり、セネアトレクの剣をしまって、両手を広げて、「パチャラ
グルの流転」を唱えた!! ホメネカは、浮き上がって、1瞬にして、ヘーミ
ッドの3つの時計の針のある「フェザ山脈の針」の長針に突き刺さって、「フ
ェザ山脈」に、真っ2つにされた!! 1回転して、もう1回、『フェザ山脈』
で真っ2つに斬り裂いた!! さらに1回転して、バラバラに切り裂かれた。
ホメネカは、体液を撒き散らして、歪んだ顔をした。最後に、セネアトレクは、
「セネアトレクの剣」を振りかざして、ホメネカを木っ端微塵にさせて倒した。
リギーも、ホメネカの爆発に飲み込まれて死んだ。
遂に、ダズバグルフ盗賊団を倒したのだ。
25 エピローグ
「ダイラコダラム」の世界に平和が訪れた。「セネアトレクの夢」が晴れ渡
り、青空が広がっていた。僕達は「トラヤンズ城」へ駆けた。
「よくぞ頑張りましたね。あなた達は英雄です。地上で、皆さんがあなた達を
お待ちしていますよ」
ピネイル王女は言った。
「時を6000年戻しましょう。『フェザ山脈』の時計の針が、左向きに回り
始めました」と言った。空が6000年分動いて戻り、すぐに6000年前の
世界に戻った。
「ヘッゼ・ジターニが『ダイラコダラムの砂時計』の世界を、『ハンピゼッタ
の台』で固定し、戦いが終わると元の場所に戻したのです。もう『パチャラグ
ルの流転』は働きません」
ピネイル王女は言った。ソフサラコマはタイラン姫と面会し、その日は皆で
食事を取った。
「楽しい思い出ができました。明日、地上におりて、ソンハさんを『ハヌワグ
ネ時計工場』に連れていってもらったら、私達『文明国スワンダ』の住民は帰
って来るでしょう。その後に、私達は結婚するつもりです。お兄様も結婚をな
さるでしょう。後は、皆さんが、それぞれ、町に帰るだけですね」
翌日、修復された「ソンデワン」の、「ハヌワグネ時計工場」に
ソンハを連れて行った。
「おぉ、エクアクス君じゃないか!! 元気にしていたかい? 君達が世界を
救ったことは、新聞にも載っているし、噂で聞いたよ!! なんて言えばいい
か!! ありがとう!! 皆呪いが解けて人間に戻ったんだね!! 私はとて
も嬉しいよ!! どうだ?! エクアクス君!! 『ハヌワグネ時計工場』を
継ぐ気は無いかい?」
「いえ、.は、ドゥニンさんの息子さんのドゥエンさんの子供の、ソンハさん
が、『ヘーミッド』の砂漠で見つかったんです。なんでも、『浮遊王国ルダル
ス』…じゃなくて、『文明国スワンダ』の、ピネイル王女様の許婚だそうです。
ピネイル王女様は、ソンハさんを、あなたに会わせたかったようです」
僕は言った。
「何ということだね!? ドゥエンの息子のソンハが存在するというのか
ね?! …有り難う!! 御蔭で希望の光が見えて来たよ!! 私の孫のソン
ハがピネイル王女様と結婚するなんて…有り難う!! もう私は何と言ったら
よいか…」
「落ち着いて下さい…」
と僕はドゥニンを客めた。夕日が出ていた。僕達は、ドゥニンの屋.で、晩
御飯を食べた。
翌日、「文明国スワンダ」に帰ると、人々が街を建設していた。
「これからこの国を復興するのです。しかし、私は、地上に下りて、『ハヌワ
グネ時計工場』で、ソンハさんと、ドゥニン工場長さん達と、一緒に暮らすつ
もりです。王女の仕事は、ビチュアンゼ国で王女を任されたので、ビチュアン
ゼの王は、ソンハ様が行うのです」
「なるほど、それは名案ですね!!」
僕は微笑んだ。太陽と月が、規則正しく出ていた。ビチュアンゼ国は、ソン
ハが取り仕切るようになった。皆それぞれ自分の町に帰っていった。僕もソフ
サラコマと初めて出会った、あの出会いの森から元の世界に戻ると、不思議な
事にジョイント能力は使えなくなっており、ソフサラコマが教会のポストに携
帯電話を入れた日に帰って来ていた。現在、僕は学舎を卒業し、新聞社で働き
ながらダイラコダラムの世界で体験した思い出を生かして空想科学小説を認め
ている。
僕達は色々な旅をした。ソフサラコマと僕が出会った不思議な森での出来事。
「ハヌワグネ旧時計工場」での冒険。「チャイタル天然温泉」。「ハヌワグネ
時計工場」での出来事、ノェップとの初バトル。ドゥニンさんとの会話。林の
中でのウィズウィングルとの出会い。花畑。ベーリパトゥとスキャルとの渓谷。
「ダギラメの谷」。「ドドルーンの町」でのバートンとペリンガとの出会い。
「ハノヌマトセの泉」でのラロレーンとの出会い。ビチュアンゼの爆破事件と
国王の葬儀、逃走。「ドゼルの半島」と泡の橋。「ターピスの小島」の砂浜の
戦いと分かれ道を過ぎた辺りのジョイント使いの狐の子分ガンズとの戦い。タ
ーピスの砂浜のジュデとの3対1でのバトル。「ペクノの灯台」でのリギーと
ゼギオノとトーワラとのバトル。ウィズウィングルとラロレーンの死。ジャン
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史