ジェスカ ラ フィン
ットのようなオブジェが挟まっていた。避けて足をかけて「ヘーミッド」や
「ペパラロンテ」へ行く前のことを思い出していた。「宗教国スギミダ」へ出
た。海水が戻っていた。エメラルドグリーンの、美しい海だが、空が曇ってい
た。「パチャラグルの流転」の前に、離れていたホメネカが、「ソンデワン」
の海底に捨てた隕石を腹の糸を使って、何千万隻もある補給艇に向かって、飛
ばしていた。雲を割って、地上近くまで体を下げ、深い海底から隕石を、糸を
自在に扱って0い、補給艇を潰して溜めてあるエネルギーを噴出させながら、
補給艇を1気に何百隻も破壊していた。ホメネカに電撃などを食らわせて、
「ダイラコダラム」の住民達は攻撃していた。しかし、.しも効かなく、全長
1738m、体重667万tのホメネカは、もう.しで、地上に足を下ろすと
ころだった。僕達は、戦場を見た。すると突然、
「ではこれが、ダズバクルフ盗賊団が合体して誕生した化身、怪盗ジャックと
の最後の戦いだ。心して戦え。行くぞ!! …ハァァァァ…!!」
と怪盗ジャックは叫び声を上げ、景色を夜にし、ホメネカが酒の入った瓢箪
を背中に背負うように掛けている月を、空に浮かび上がらせ、月の太陽から受
けた光をドバッ!! と輝かせた。僕達は目が眩んだ。海にいる補給船も空に
いる黒い雲のような集まりの浮遊船もそうだった。月の光が止み、目を開ける
と、ジャックは、力を入れて構えて両肘を腹の脇に当てて、服を破り裂いた。
「怪盗ジャッカルだ!!」
ジャッカルは嘲笑った。
「さぁ、来い!! 『機械国ルチャーナ』に行きたければ、かかって来い!!」
ジャッカルは叫んだ。僕とバートンは夜空に飛び上がって、ブレードを放っ
た。ジャッカルは軽く避けた。突然、空の星々が真っ赤に輝き出し、「ソンデ
ワン」に降り掛かって来た!! 何百隻もの補給船が沈み、浮遊船が墜落した。
何万隻もの補給艇が生命体を海に流していた。僕はジャッカルを切り裂いた。
バートンは、真空刃に電撃を絡ませて、ジャッカルに吹き飛ばした。僕は墜落
した調査船に飛び乗り、ジョイントで自在に動かしてジャッカルと戦った。ブ
レードでジャッカルは操る海中に沈んだ調査船や補給艇を僕達に吹き飛ばして
来て、遠くの海に沈ませた。バートンは、生命体のいなくなった補給艇に飛び
上がり、浮上させて、ジョイントで電撃を吹き飛ばした。突然、遠くから、流
通国ファニアータルドラゴンがやって来た。高速道路の尻尾を海中に引き摺ら
せて、海溝に足を突っ込ませた。僕達はジャッカルと戦った。ジャッカルは炎
を吐いた。バートンの補給艇は、粉々に潰れてスクラップとなった。僕は、浮
遊船を飛ばして、ジャッカルに襲い掛かった。ジャッカルは、軽々とかわした。
オーバーターンをして、背後から襲い掛かった。ジャッカルは、背中に傷を受
けて、墜落した。突然、昼になった上空から声が聞こえた。
「『流通国ファニアータル』の浮遊艇です!! 私達の船に乗って下さい!!
超高速で『機械国ルチャーナ』に向かいます!! 『機械国ルチャーナ』は全
世界の住民で守っていて、あなた方が帰ってくるのを、『文明国スワンダ』の
エスピショー調査船の皆さんは待っています!! さぁ、どうぞ!!」
巨大飛空挺の中の人物はそう言って、「宗教国スギミダ」の遺跡に下りた僕
達を、光の道で船の中に乗せた。僕達は高速で「機械国ルチャーナ」へ飛んで、
すぐに「機械国ルチャーナ」に着いた。着陸場に着くと、僕達は中央街の「セ
ネアトレク建設現場の遺跡」に着いた。中では、「機械巨兵セネアトレク」の
修理が行われていた。たった今、心臓の部分が付けられているところだった。
通路の向こうから、ダビャーズとシャンクス達がやって来た。
「エクアクスさん!! 末当にご無事で!! 私達はあなた方が帰って来るの
をお待ちしておりました!! ホメネカはセネアトレクの頭部を探す為にたっ
た今、『バーギャリアンの宇宙』から伸ばした糸を、切り離しました!!
『ソンデワン』の地上に足を下ろすつもりです!! セネアトレクの頭部は、
『チャンチャランダの島』の海底から、見つかりました!! 今、『機械国ル
チャーナ』の飛空艇が、此方に運んで来ています!! 修理をしながらで
す!! 現代の科学ではこのような機械巨兵を造り出すことはできません!
恐らく、『デンダララン』の伝説の科学者、ヘッゼ・ジターニが製作に携わっ
ていたものと思われるでしょう。もうすぐ届きます。…あなたがバートンさん
ですね?! エクアクスさんや、エクアクスさんのお仲間から、お話はよく聴
いていました。長旅の御苦労、お疲れ様でした!! …あっ、セネアトレクの
頭部を載せた飛空艇が今到着いたしました!! 今から接続です!! 胸のコ
クピットに乗るのはエクアクスさん、あなたです!!」
ダビャーズは言った。シャンクスは感激のあまり泣いていた。僕達は.げた
頭部を載せた飛空艇の離陸現場まで向かった。「機械巨兵セネアトレク」の頭
部が台に載せて運ばれて来た。通路を通り、エレベーターで頭部は運ばれた。
そして、胸部の所まで持っていかれると、機械がすぐに修理をし、アームで掴
んで首の部分と接続された。
「完了です!!」
ダビャーズは叫んだ。僕はエレベーターに乗って、胸部のコクピットまで向
かった。そして、ハッチを開けて、コクピットに入った。座席に座ると、体が
固定され、自動的にハッチが閉まった。動き出そうとしたが、動き出せなかっ
た。「機械巨兵セネアトレク」は動かなかった。
「どういうことだ?! どうして『機械巨兵セネアトレク』が動き出さな
い??」
僕がそう叫ぶと、コクピットのスピーカーに、ダビャーズの声が入った。
「どうやら、エクアクスさんが動かすことは、できないようです。『文明国ス
ワンダ』の浮遊石が心臓に使われていますが、特殊な人物と連鎖反.しないと、
動き出さないようです。スワンダの住人か、バートンさんの話してくれたピネ
イル王女か、許婚のソンハさんでないと…」
バートンの声が聞こえてきた。
「設計図を見せてもらったのですけど、どうやら、『文明国スワンダ』の血を
引く者でないと動き出さないようです。しかし、『文明国スワンダ』の住民は、
全ての『ヘッドリーズンの睡眠時間』を封印され、『地底世界ソロンペパール』
で塵となっています。しかも、『トラヤンズ城』の、タイリュー王の血筋を引
く者でないと。しかも、男性…ソフサラコマ君は、『浮遊王国ルダルス』から
小包で落下してきたと言いましたよね。.は、ソフサラコマ君がタイリュー王
の御子孫なのです。ソフサラコマ君は、『文明国スワンダ』の王であるピネイ
ル女王の兄なのです。恐らく、タイリュー王が、ジョイントで、記憶を無くし
てしまうまでの力で、ソフサラコマ君を、兎の姿に変えてしまったのでしょう。
『機械巨兵セネアトレク』に乗せる為に。ダズバグルフ盗賊団達に気付かれな
いように。…どうやら、私達は、『浮遊船エスピショー』に乗って、『文明国
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史