ジェスカ ラ フィン
「私は、いつの間にかこの『地底世界ソロンペパール』の生命の睡眠時間の塵
に埋まっていたんだ!! それが、死んだ魂になった私の命を取り戻してくれ
た…君達が旅をしていた夢を見ていた。トメロスの.年に会ったり、ミレンド
ファンテの牛と冒険をしたりしたこと…僕は全て思い出すことができるよ…睡
眠時間=夢の時間は僕達に、3次元の冒険を任されている。私は生き返り、こ
うしてインニニスで毎日暮らしていた。外に出る時、ジョイントで守らなきゃ
いけないのが苦労したけどね!! この『インニニスの街』の奥に、『ソッマ
ザ湖』を渡るソーダー色の渓谷があり、その奥には、『ジャンガズガンズの癌
の森』がある。其処に住む人は皆真っ裸で、エビスマスという長老がその『ジ
ャンガズガンズの癌の森』を仕切っている。取り敢えず、行ってみよう」
バートンは言った。僕は今まで自分に起こったことを全て言い、バートンに
聞かせると、バートンは涙を流した。「インニニスの街」を出ようとする時、
突然もの凄い地震が起きた。「地底世界ソロンペパール」の全ての睡眠時間の
塵が浮き上がった。
「この『インニニスの街』の中心部には、『レンパタ神殿』というものがあっ
て、その中には『チョイフウモンの扉』というものがある。『デンダララン』
の入り口だよ」とバートンは言った。「…どうやって『月』を地底世界まで入
れたんだ?? …まさか、ソピョーゾギャニアンの宇宙を、溜まった砂漠の上
に.いたんじゃないだろうな? 何でも吸収するから!! …なんだ?! 玉
虫のペレサが、月を転がして、走ってきたぞ!! エクアクス君!! 僕は復
活した!! ペレサを倒し、天上でやるべきことをやったら、『デンダララン』
を通って、ソンデワンで、『機械巨兵セネアトレク』を完成させよう!!
『セネアトレク』があれば、怪物ホメネカもリギーもJKも目じゃないよ!!
おそらくきっと、無事に『デンダララン』を通ったエスピショー調査船のメン
バーが、『ソンデワン』の修復された海底を探し回って、壊れたセネアトレク
の『頭部』と『心臓』を探しているはずだ!! 思い出してくれ、セネアトレ
クの胴体は、『機械国ルチャーナ』の『セネアトレク建設現場』に岩盤と共に
埋まっている!! 機械で、頭部まで潜って、接続すれば、君はセネアトレク
を自由に使いこなせるぞ!! ダズバグルフ怪盗団を片付け、『ダイラコダラ
ム』の世界を元の世界に戻すんだ!!」
バートンは言った。ゴゴゴゴ…と、月が着.に迫って来ているようだった。
僕とバートンは離れて立って、迫り来るであろう月を睨んでいた。数十分後に、
物音は最高潮まで高まり、月の上に乗って迫って来たペレサが近づいて来
た!! ペレサの1マスはでかかった。比率の問題で、こちらの1打は、相手
のマス目の大きさとこちらのマス目の大きさに対して比例した。僕は、月をぶ
っ飛ばした。ペレサが転び、吹っ飛んで、塵の海が真っ2つに割れて、大津波
のように左右に積もった。月に皹が入っていた。僕の拳の跡がついていた。月
は信号機のように赤くなった。その場で飛び上がって高速回転し、そのまま月
を吹き飛ばした。バートンが片手で掴み、思いっきり火炎で包んでペレサに返
した。激しく炎上するペレサ。外部が燃え、羽が灰になった。黒い煙を吐き、
「地底世界ソロンペパール」の星を勧誘して、流星を降らせた。僕達は、大打
撃を受けた。炎上し続ける月が、星の.なくなった「地底世界ソロンペパール」
で太陽の代わりとなった。
「月を返したらどうだ!!」
バートンは叫んだ。ペレサは、手の上に月を乗せて回転させ、「地底世界ソ
ロンペパール」でバスケットボールのようにバウンドさせた!! 「地底世界
ソロンペパール」のあらゆる所で皹が入り、「ソッマザ湖」が砕け、塵の森が
爆発した。瞬間的に1回1回、月はマス目の大きさ(表面積)を変えて、僕達の
攻撃をマイナスにし続けた。「地底世界ソロンペパール」ではペレサは、キン
グクラスだった。体力が異常に多い。
「これじゃきりがありませんね。…重力ジョイントを、といいたいところです
が、重力ジョイントを使うと重力のマス目の表面積で割った分のダメージが、
私達に返って来ますから…使わないほうがいいでしょう。こうなれば、物理攻
撃か、武器攻撃で行くしかありませんね、行きましょう!!」
バートンはブレードを両腕から出した。僕もブレードを出した。ペレサの皮
膚を斬り裂こうと飛び上がり、月の盾を除けて、足などを攻撃した。
「エクアクス君!! こいつは、腹が弱点だ!!」
バートンは言って、火炎を巻いた巨大真空刃を飛ばして、ペレサの腹を切り
裂いた。黄色い巨大な血が、ドロッ、と出た。僕は1瞬にしてその巨大な黄色
い血を凍らせて、氷塔を駆け上がって、ペレサの頭を切り裂いた。ペレサは、
巨大な悲鳴を上げた。顔が斜めにずれたペレサは、火炎を吐いて、凍った箇所
から血を「地底世界ソロンペパール」に噴き出させて、血から爆ぜさせた。僕
はブレードで身を守り、「地底世界ソロンペパール」の壁を蹴って、ペレサの
巨大な太い足を、真っ2つにした。体液が噴出し、ペレサは氷塔の中で暴れた。
バートンは巨大な突風を巻き起こし、ペレサにたっぷりとかけて、元に戻らな
い睡眠時間を燃料にして、火力を1気に上げた。焼き付けるペレサ。月で身を
必死に擦って、巻き上がる炎を必死に消していた。黒焦げた月。僕はペレサの
羽を覆うアーマーを落とした。火車になって突進してくるペレサ。上手く避け、
徐々に傷を与えていく。動けなくなったペレサの腹を、抉る。血を噴き出し、
足元が弱る。切り刻んで切り刻んで、ペレサは大爆発した。月は、案の定、ホ
メネカが糸を「地底世界ソロンペパール」まで「バーギャリアンの宇宙」から
伸ばして、奪っていき、最後に「ソピョーゾギャニアンの宇宙」を破いた。取
り敢えず、僕達はペレサに勝利した。
僕達は急いで「ジャンガズガンズの癌の森」まで走った。「ジャンガズガン
ズの癌の森」の裸の民は恥ずかしさを知らずに暮らしていた。が、事はそんな
ところではなかった。エビスマス長老のいる葉っぱの家に向かった。
「伝説の『メッタラーの針』が欲しいんですが、猿のトッピラーはどちらでし
ょうか?」
僕がエビスマス長老に話し掛けると、彼は杖を突いて言った。
「おぉ、英雄エクアクスよ…そなたの苦労は知っておる。何? 『メッタラー
の針』のことじゃと? おぉ、もちろん知っておる。この『ジャンガズガンズ
の癌の森』の宝じゃからな。新しい宇宙…新しい宇宙を造りたいのじゃな?
しかし、『アッペランメの重力』が変わり、君達を中心とした重力だろうが、
『パチャラグルの流転』は行っていない。つまり、『地底世界ソロンペパール』
からは出られない、と言うことじゃ。『ダイラコダラム砂時計』に対して、こ
の『ジャンガズガンズの癌の森』は、垂直90度で立っておる。『デンダララ
ン』の入り口、『レンパタ神殿』の『チョイフウモンの扉』が『ジャンガズガ
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史