小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

MARUYA-MAGIC

INDEX|46ページ/52ページ|

次のページ前のページ
 

季節は移り変わり、初夏の前の長い、長い溜め息、梅.、僕はあまりの眠気
の為に、チョコミントアイスを食べ、そして防水性のノートパソコンで詩作に
打ち込んでいた。鉄棒の下では昼間からヘロインを打ち、性交の快楽に耽って
いる二匹の猿が、此方を見つめながら腰を素早く動かして/動かされて、いる。
僕はかつての学生時代のメガネと、美.女を思い出した、まったく馬鹿げてい
る。危険思想を孕んだ僕の処女詩集は発禁処分となり、僕の収入は処女膜を喪
失した女性の絶望ぐらい激減した。そして最後の個人的な記憶、これから僕の


「死」への人生はどうなるか分からない。1999年晩秋の自尊心の崩壊と自
我の目覚め、それらの音と声を聴いた。夜の大草原に、流星、やはり強烈な眠
気の化け物にはミントの葉など通用せず、僕は、僕は…、夜明けの2009年
5月29日、死者の運転する車を避けながら、コンビニが閉まっていることに
絶望し、でも眠たくて眠たくて、公園の蛇口を捻ってみれば、珈琲牛乳が溢れ
る程出てきたので、胃の中から溢れる程飲んで、それから東京の放射能や強酸
の含まれた.に、ただ打たれていたのかな。











イリュミナシオン



僕達は神様の肺胞の宇宙の中の、単なる炭素に過ぎない。僕はランボオや絶
望に触れることなく、ひたすら歩き続ける。このハート型の心臓の権衡を保ち
ながら、あぁ!! なんと白き世界は美しいことか!! ゲレンデを軽やかに、
鮮やかに滑って行くようなこの爽快感!! 僕には、そして君には、山頂の寒
さを感じることがない。

孤独やデジャヴによる恐怖などは、僕等にとって色と長さの違うスキー板に
過ぎない。それらは自発的にゲレンデを滑って行き、地上の建物に激突する前
に不思議なことに姿を消す。孤独やデジャヴによる恐怖などは、架空の小学生
時代の友人宅の自.のTV画面に映る。君が最も恐れている絶望に成長する。
僕が最も恐れているものとは、世界がもう一つの顔を露わにし、僕の胸を張り
裂く、思考回路停止状態の絶望だ。何時まで経ってもやって来ない郵便局員。
昨日もまた、僕は孤独を詩作活動の原動力にして、デジャヴで心臓を取り巻く
「死」の文字の羅列が、ぐるぐると、究極魔法を発動させるように、結果的に
僕を苦しめるはめになった。

人々が歩き続ける、駅前の横断歩道、僕はその地下奥深くでずっと孤独を栄
養分にして、甲虫か蛾になるのを待っている。君にあげたい僕からの「啓示」、
死に損ないの…僕の感情を操っていた寄生木、「イリュミナシオン」という美
しい文字と響き、僕は君が死んだ後に作る唄を、.川の買物公園の手前の緑の
葉々の影を全身に浴びながら、本幌の某区の住宅街の朝に誰も起きていないの
を確認してから、東京の涙が落ちるその場所から、歌い続けます。時計の観念
を音にした君の曲、それを聴いて、改めて、僕は「生きているんだ、掛け替え
のない人生を生きているんだ」と神様の寝床を涙で濡らし、夜空に流星群が降


り注ぎ、脳裏に焼き付けた記憶の中を孤独やデジャヴによる恐怖をスキー靴に
付けて肺胞の中を下り続ける。そして神様は肺出血で死亡し、僕は君が死んだ
後に作る唄を歌い続けながら、神の肛門から流星群と共に飛び出す。飛び出す。
トビダス。

君は違う神様のランゲルハンス島にいるんだって!! この世界はかつて?
宇宙?と呼ばれた肺胞よりも大きいんだって! 僕には作曲はできないけれど、
君への想いを踊りと唄で伝えることができる。だから.川でも、本幌でも、東
京でも、きっとランゲルハンス島でも、君が死んだ後に作る楽曲が何処にある
か、皆に教えてもらいたくて、大道芸人的詩人となった。ヤクルトが一末、置
いてある。僕と君はその芸術性の高さ、神秘さに、森の湖畔のラヴ・ホテルを
思い出す。万年霧期の。

僕達は其処へ辿り着く為に、今までの人生で必ず一度は死ななければならな
い。そうすれば霧の冷たさや、残酷さ、虚ろさに惑わされなくなる。

全ての物事には必ず意識と無意識の間に綿が詰め込まれている。まるでダニ
の繁殖した人形のように、僕は気が付くと独りで、ホテルの一.にある、カラ
オケマイクを握り締め、君が死んだ後に作曲する「イリュミナシオン」を歌っ
ている。ララララ……、ランゲルハンス島に浮かぶこの真っ黒なラヴ・ホテル。
僕は目を瞑り、時間を止め、君が作ってくれる唄を歌っている。この詩こそ?
僕?からの啓示であり、この詩を読む人々は僕の居る、とある神様の体内の、
ランゲルハンス島に、本幌の風に吹かれながら立っている。僕とあなた方は常
に対極の位置に固定され、このハート型の心臓の権衡を保ちながら、あぁ!!
なんと黒き世界は孤独とデジャヴの恐怖に侵されているだろうか!! と咆哮
するのだ。











俺の夢の中へ勝手に入ってくるな!



それはそれはやりたい放題だった。僕の夢の中へ、忌々しい学生時代の人間
達がやって来て、僕を散々不快にさせるのだ。夢の中の僕は、学生時代の性格
と同様、その彼らに対して何も反論することも、諍うこともできず、ただ、無
限に続くと思われる、夢の世界の様々に変化する舞台の中を、彼らから逃げ惑
うだけである。夢をみている僕末人は、意識がきちんとあり、その学生時代の
精神状態の僕にいつもうんざりさせられるのである。全くどうしようもないく


らいの駄目っぷりである。しかしそれは彼らと会わなくなって約十年経った現
在でも、心的外傷が全く治っていない何よりの証拠なのだ。今その当時を思い
返すと、相当僕は彼らに対して無理をしていたと思う。上辺だけの作り笑いと
苦笑いを浮かべ、胸の奥で苦しく蠢いている末音を押し殺していたのだ。

そのような夢をみ始めたのは、仕事の都.上、朝と夜の生活が逆転してしま
ったここ、一、二年である。原因がその逆転生活そのものにあるとは思えない。
そこで僕はある仮説を立てざる?を得なかった?。その仮説とは簡単に言うと、
?彼らの存在を末当に忘れていいのか??というものである。ずっと前のとあ
る詩にも書いたことがある仮説であったことに今更気付いた訳だが、もう後戻
りすることができないのでこのまま話を進めることにする。

つまり、?夢?というものはある部分において、自分自身に?警告?を発し
ている代物だということである。確かにそう思えば、彼らは僕のこの先の人生
において、心の平安を乱し、また愛する人へ危害を加え兼ねない人間達である
と百歩譲って僕が自意識過剰であると.言しても、取るに足りない奴等だと感
じることができる。僕の記憶の中の彼らは残酷で、醜悪で、粘着質である。.
際、現.でも吐き気がするぐらいそうであった。この先も彼らが僕の夢の中へ
出てきて、僕自身の心の平安を乱すのは別に構わないが、もし愛する人に危害
を加えるのならば、僕はドラマの主人公のように彼らを抹殺する覚悟でいる、
でも僕の愛する人がそれを拒み、嘆き悲しむのならば、僕は彼らが人生を終え
るまで、全力で彼女を守り続けるつもりだ。愛する君よ、今此処で誓います、