MARUYA-MAGIC
い出すと、急に性欲が溢れて来て、ペニスが硬直し出した。すると買い物から
帰って来た君はその僕の姿を見ると、突然激怒して、即刻シャワーを浴びるよ
うに命じた。シャワーを浴びた後、また君と「愛」のあるセックスをした。君
を愛撫している間、ちらりと精子を零したフローリングを見てみると、まだ薄
く伸びていた。
君は僕の今までの人生を百八十度変えてくれた。もし君が僕の前に現われな
かったら、僕は廃人のような人生を送っていたことだろう。勿論、それから君
と共に生活する為への努力をしていなかったならば、今こうして、世界で一番
大切な君の隣で眠ることも君の寝顔を見ることはできなかった。僕は、「…有
り難う」と呟いて額にキスをすると、君は寝たふりをしており、僕は頬を思い
っ切り打たれた、でも君は笑顔で、そしてほんの.し、涙目になっていた。
.の中、森の底へ続く入口の周りには東京の大都会が立ち聳えている。僕は
ずぶ濡れの君を抱き締めて、胸と胸をくっ付け.わせた。僕にとって、この世
界中の誰よりも、君が大事、君を僕が守ってあげる。君が死にそうになっても
僕が君からくれた「愛」で補充して、また一緒に愛し.おう。永遠に一緒にい
ることはできない。けれど、また会えるよね。
カラオケバス
突然バスの床の真ん中の下からマイクスタンドが出てきた。手拍子を始める
乗実、車内にかかり出した爽快なロックチューン。外は.、車内の電灯は僕の
上だけで点滅している。仕方がないので僕はマイクを握り歌い始めた。
バスは僕の降りる終点を越え、両翼を広げ、ジェットエンジンを吹かせて北
海道本幌市を飛び出した。外は.、時々雷、バスの運転手はノリノリで「もう
まもなく、国会議事堂に到着致します」とアナウンスした、繰り返されるロッ
クチューン。やがて見えてくる日末の首都、東京。
グルーヴと化した僕の歌は止むことを知らず、カラオケバスは国会議事堂前
に設けられた特設ステージに着陸した。突然ぱたぱたぱたと解体するバス。バ
スの運転手はハンドルの代わりにスティックを握り、ドラムを叩き始めると、
乗実達老若男女は、エレキギターやベース、オーケストラの楽器を持ち、六末
木ヒルズ森タワー程の大きさのアンプに繋ぎ、爆音を鳴らしチューニングを始
めた。周りの建物も次々とぱたぱたぱたと解体していって、僕のライヴ観たさ
に軽く千万人は集まった。上空には世界中にライヴを完全生中継する為に幾つ
ものヘリが飛び交い、それでも.は止むことは無く、ざぁざぁ、と降り注いで
時々稲光。
スタッフからアコースティックギターを受け取り、末格的にライヴは始まっ
た、一・二・三・四!! とずぶ濡れの運転手はスティックを帽子の上で叫び
叩き鳴らすと、僕達はバスの中で流れた爽快なロックチューンを演奏し始めた。
沸き上がる大歓声、ステージ上はびしょびしょで、僕はステージの端から端ま
で二百mはあるかという距離を全力疾走して三六十度囲まれている観実席に滑
り落ちそうになった。千万人が飛び跳ね、地下の巨大鯰もビックリの揺れ、僕
はアコギを掻き鳴らすことにだけ専念し(そう言えばいつ弾けるようになった
のだろう?)、とうとう歌に入る時にステージの中央に戻り、カラオケマイク
に唇を近付けた。
太平洋の海底の鯨の親子をも起こしてしまいそうな程の僕の大音量の歌声、
観実は熱狂し、早くも脱水症状でふらふらしている人が千人はいた。Aメロ、
Bメロと歌い上げていくにつれて、地上の揺れは激しくなり、誰もが早くサビ
に入って欲しいと願い、時間の存在を恨んだに違いない。そして遂にサビに突
入した時、楽器や歌声をも掻き消すような激しい雷が東京タワーに落ちた。皆
眩しさのあまり腕などで顔を覆ったが、僕だけはサングラスを付けていて何と
も無かった。眩い光の中、僕は地球上でたった一人、とある有名ロックバンド
の爽快なロックチューンのサビを歌い続けた。
光から自由になり二番に入ると、ドラマーのバスの運転手は、上半身はラン
ニングシャツだけとなり、僕の歌声とハモり、老若男女の他のメンバーもノリ
に乗ってきた。二番のサビでは僕はサングラスを観実に投げつけ、思わずアコ
ギの弦を切ってしまったけれど、そのまま気にせずに間奏のラジオボイスに入
った。
大サビの直前のBメロの時、僕は千万人の観実に向けてカラオケマイクを向
けた。月がビックリして軌道をずらしてしまうのではないか、というぐらいの
大熱狂ぶりで、僕のテンションもバンドメンバーのテンションも観実のテンシ
ョンも最高潮に達した。大サビを軽やかに歌い上げると、僕は.空に向かって
感嘆の意がこもった言葉を口ずさんだ。
私達の生きている世界の一部
宇宙
↓
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宇宙
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宇宙
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空白の部分が「無限なる世界」の一部
宇宙
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宇宙
↓
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宇宙
↓
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夢見の野 2009.5.10
僕は『夢、をみに、この「夢見の野」へやって来た。何でも、噂によると、
此処で眠ると、何でも自分の思い通りの夢をみられるらしい。僕は…、君の夢
をみることを望んだ。野原には僕以外誰も居なかった。流星群が降り、僕はそ
の場に布団を.いてパジャマに着替え、歯磨きをし、眠りに就くことにした。
しかし緊張してなかなか眠ることができなかった、それでも僕はなんとか眠れ
ることができた。
目を覚ますと、君は僕の横に居た。僕は突然泣き始めた、「僕はずっと今ま
で君に会いたくて、会いたくて、仕方がなかったんだ…大好きだよ」、そして
君を抱き締めた。君は笑みを浮かべたまま、僕と視線を.わせ、「愛してる」
と呟いた。僕は瞼を瞑り、眼球に張り付いていた涙を全て流し、再び、瞼を開
けてみると、僕達は宇宙に浮かんでいた。僕達は一人の神の心臓の中に浮かん
でいた。僕達は両手を広げて、宇宙を飛び出した。
心臓の外には何も無い空間が「浮かんでいた」、僕は君に言った、「宇宙の
外に何も無いのは当たり前だよね」
再び君を離さずに、もう二度と離れ離れにならないように、きつく抱き締め
た。そしてそのまま君と一緒に深い眠りに就いた。「夢の中、でだって、眠た
くなって寝ちゃうことってあるよね?
この散文詩を書いている「僕(馬鹿山雅史)だって、そりゃこれを書いてい
る時間帯が午前六時前だったから眠たくなってキーボードの上で寝ちゃったよ、
で、気が付いたら、んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん
んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん
んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん
んんんんんんん…、って「ん」のキーが此処に記した「ん」の数の二百倍は打
作品名:MARUYA-MAGIC 作家名:丸山雅史