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MARUYA-MAGIC

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と雪が降り積もり、明かりも点けていない僕の家に、明日、サンタクロースは
末当にやって来るのだろうかと思った。











二十世紀最後の人



西暦2000年に地球に隕石が降って来て人類は僕と君以外全員死に絶えまし
た。何故僕と君だけが生き残ったのかというと、君が.来を予測し、地下シェ
ルターの中に隠れていたからです。地下シェルターを家の地下に造る時、その
業者は僕達のことをくすくすと笑っていました。そして僕の友達なんかに隕石
が降ってくると説明しても、散々馬鹿にして相手にしませんでした。その結果
がこの有り様でした、僕達は天変地異の起きた世界を眺めて、これから二人で
生きていくことを誓い、地下シェルターの中で性交をしました。勿論、この世
界に子孫を残す為です。食糧は隕石が降ってくる前に、全財産をはたいて地下
シェルターに蓄えておきました。

西暦2001年の夏に第一子が生まれました。男の子でした。隕石の影響で
気候が激変し、外に出て生活することはこの先不可能だと思いました。翌年、
僕と君の間に女の子が生まれました、僕達はもっと子供が欲しかったのですが、
食糧のこともあって諦めました。君はとても悲しんで泣いていました。それを
見た子供達二人もつられて泣きました。それを見た僕もとうとう泣いてしまい
ました。皆ショックで、暫く暗い生活が続きました。

西暦2009年、息子はある時僕達の言いつけを破って夜中に外に出てしま
いました。僕と君は懸命に探しましたが結局息子を見つけることができません
でした。君はひどく落ち込み、毎日のように泣いていました。娘もひどく泣い
ていました。僕はそのことが原因で、重い心の病に罹ってしまいまい、狂った
ように嘆き悲しみました。その当時の君と娘の看病が無ければ、僕は自殺して
いたでしょう。

ところが西暦2013年、僕と君の間に新しい子供が生まれました、それは
二人で息子の悲しみを越えよう、と誓った結果、.った命でした。その子はな
んと男の子でした。僕達は新しい息子の誕生に大いに喜び、長男と同じ名前を
付けました、これも彼の悲しみを乗り越える為です。息子は長男に似て、明朗
で、地下シェルターの中ですくすくと育ちました、そして幾つもの歳月が流れ
ました


西暦2028年、ある時突然、君の叫び声で目が覚め、何事かと思い起き上
がると、次男と娘が裸で重なり.っていたのでした。原因は次男の思春期によ
る異性への関心によるものでした。結果、娘は次男の子を妊娠し、男の子を産
みました。僕はその子供のことを初めは殺したい位憎んでいましたが、次第に
その気持ちを抱いたことを深く反省し、逆に「孫」を愛するようになりました。
この世界に子孫を残し、繁栄させる為には、僕と君が死んだ後にこういうこと
が起こりうるものだ、と思いました。

それから幾つも幾つも時が流れ、西暦2050年のある日、地下シェルター
の扉を叩く音が聞こえました。僕達.人は、食事の手を止め、一体何者がやっ
て来たのだろう、と警戒しながら、僕は猟銃を構えました。もう一度、扉を叩
く音が地下シェルターの中に虚ろに響きました、僕は誰だ!! と大声を出し、
相手を威嚇しようと扉を開けました、すると何と言うことでしょう、目の前に
は一人の「人間」が立っていて、「父さん…」と呟き、涙を流しているではあ
りませんか。僕はその言葉と容貌を見て、すぐに僕と君の長男であることに気
が付きました。そして後ろをよく見てみると、大勢の「人間」が立ち尽くして
いました。僕は涙を溜め、息子と抱き.い、息子の家族と、この世界に人間の
生き残りがいることを知りました。

西暦2082年、季節は夏も終りが近付いてきました。長男が連れて来た人々
は僕達の地下シェルターの周りに同じように地下シェルターを造り、狩りや一
部の種類の野菜や果物や穀物などを採って暮らしていました。昔と違って、地
球上の気温が上昇し、人々は地上でも行動できるようになったのです。君は、
もうすぐ百歳を迎えようとしていました、君には、その昔地球に隕石が降って
くるということを予測したように、自分が百歳の誕生日の日に死ぬことが分か
っていました。それは僕と君が初めて出会ってから分かっていたことでした。
僕は地獄や天国の理念をかなぐり捨て、君と共に生涯を終えようと考えていま
した。君は、死んだ後の世界に、地獄や天国があると予測していました。しか
し僕は君と会ってから約束したように、一緒に死ぬことを選ぶことを決心して
いました。そして君が死ぬ一分前、息子や娘達が育った地下シェルターで、二
人で最後の性交を終え、体と体が繋がったまま、睡眠導入剤を大量に服用して、
この世を去りました。











厳格なママと愛情の報酬




.、の、中、君は僕の心情も知らずに不機嫌な表情で、.、の、中、で、僕
は突然君に抱き付いて、僕の抱き締めて欲しい場所を強く抱き締めて、君の分
まで涙を流すよ。空は真っ白、視界が蕩けてしまいそうだ。涙と、大気によっ
て、僕は.の日のこの空間に永遠と一瞬の寂寞に似た恍惚を感じる。君も景色
も全部居なくなって、僕はただひたすら白い霧の奥へと進みたくなる。君とセ
ックスをして何もかも吐き出したいと思う。君は、「愛」だ。

アンプに繋げていないエアギターを、渋谷のハチ公前で鳴らし続ける夜。僕
と君の子供の、「ママー」という声が聞こえてくる、そう、闇の奥の奥から、
君は厳しい性格だ、僕に似た甘ったれた性格の子供に対して、譬えその子が女
の子だとしても、君はそれが改善されるまでずっと怒っているだろう。しかし、
逆説的に言うと、君の子供への愛情はそれ程深く、また僕に対するそれも僕の
君に対するそれを超えている。僕はその点においては君には勝てない、あと君
の才能にも…。

君への愛が無意識にペニスを太くさせる。太らせる。そして僕がきちんと生
きていたご褒美としてそれ相.の「愛」をくれる。全身が麻痺し、唯一活動可
能な心が君に愛に満ちた言葉を放ち、君の心を射止める。君の心を射止める。
そして僕達は互いに裸になり、僕は獣のように君の大事な所へペニスを接続さ
せる。「君を愛している」、僕が君にその言葉を言っていい唯一の瞬間である。
僕達は繋がって、「愛」とはなんて気持ち良いものなのだろう、と精子を出し
た後も、高揚感は冷めず、互い同士、抱き締め.い、絡まり.いながら、君へ
の愛情が底を尽きるまでそのセックスは続く。セックスが終わると平常心へ戻
り、暫く一人で居たくなる。君は僕の冷蔵庫に何も食べ物が入っていないのを
見て、朝市に買い物へ行っている間、有限と寂寞たる孤独を秘めた心を持つ僕
から吐き出された精子の匂いと君の体液が微かと、アロマセラピーの香りが混
ざったこの寝.で、僕はまだ出し切っていなかった精子を一滴、フローリング
に落とす。僕はまだ汗塗れの体を洗っていなかったのだ。ちり紙で拭ってみた
が、更に広範囲に渡って伸びるばかりで、君と初めて会った遠い昔のことを思