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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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トゥプラス

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「ふぅ、疲れた、悠樹クンは三〇分は目覚めないと思うわ。それよりも、椛ちゃんと楓ちゃんは一人には戻れないの?」
 首を傾げる椛と楓であったが、とりあえず互いの両手を合わせて何かをしようとした。「「無理みたい」」
 双子のような息のぴったりさで二人が同時に言った。
「そう、仕方がないわね。それじゃあ悠樹クンが起きる前に琥珀たちのもとへいきましょう。楓ちゃん、案内できるわね?」
「うん!」

 自宅マンションに戻ってきた綾乃は自分の部屋には戻らず、そのまま輝の部屋に入ろうとした。
 いつも通り勝手に入ろうとしたが、今日は玄関の鍵がかかっていた。
「出かけたのかな?」
 ピンポーンとチャイムを鳴らすが人が出て来る気配はない。
 それでも綾乃はあきらめずチャイムを連打して押した。せっかく弓矢を持ち帰ったのにこのままでは苦労が水の泡になってしまう。
 そろそろ指も疲れてきたのであきらめて帰ろうとした時だった。男の声とともに玄関のドアが開かれた。
「うるさいぞ綾乃!」
 玄関を開けたのは首を痛そうに擦っている悠樹だった。
「どうしたの? もしかして寝起き?」
 普通の人が見たら、寝起きで首を寝違えた人みたいな光景だった。しかし、その想像は近からず遠からずと言ったところだ。
「星川さんに気絶されられて、おまえのチャイムで起きた」
「星川さんに気絶させれたってどういうことよ!?」
 一瞬綾乃は、未空が自分たちを裏切って敵の仲間になったのかと思ったが話を聞くとそうではないらしい。
「俺がおまえを学校に行けと言ったのと同じ理由で、俺も星川さんたちに気絶までさせられて置いていかれた……おまえ学校はどうしたんだ?」
「えっと、武と一緒にこの弓矢を取りにいって……」
 綾乃は袋の中から弓矢を取り出して悠樹に見せた。
「その弓矢は?」
「妖怪退治とかに強力な力を発揮する霊力を秘めた弓矢なんだって」
「……琥珀たちと戦うためにそれを取りに……もしかして武に今回のこと全部話したのか!?」
「ええ、ぜ〜んぶ話したわよ。悠樹と輝が自分にそんなすごいこと黙ってたなんて許せないって怒ってたわよ」
「そうか、話してしまったことは仕様がない……。それで武は?」
「この弓矢を借りるのと交換条件で神社で働かされてるから、たぶん明日も帰ってこれないかな?」