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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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トゥプラス

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 武はまた驚いた。尊が輝と悠樹に関係があったなんて初めて知ったからだ。いつの間に友達になったのか、そんな疑問が湧く。
「あのさ、二人ともいつ月夜霊さんと友達になったの?」
「藍澄、今は黙っていてくれないか。それよりも椛がどうしたんだ?」
 武は尊の言葉にショックを受けた。また仲間外れにされた感じだ。
 武は仲間外れにされることを大変嫌う。特に輝と悠樹に仲間外れにされるなんて、ものすごい恐怖を感じてしまう。なのに輝と悠樹は武に隠し事をしていた。
 尊の質問に促されて輝が答えた。
「椛を家に独り残してきたのが心配でさ」
 ――無言のまま数秒時間が経過した。そして、尊は思わず笑ってしまった。
「ふふ、そんなことか。てっきり私は椛が怪我か病気でもしたのかと思ったよ」
「笑いごとじゃねぇーよ。あんな小さい子に留守番させるなんて」
「大丈夫だよ、あの子はしっかりしてそうな子だから」
 尊は笑いながらそう言った。
 武はなんとなくだが話が見えてきた。
「あのさ、つまり、こないだボクの会った椛ちゃんが輝んちで独り留守番してるってこと?」
「そういうことだ」
 悠樹にそう言われて武は納得したが、肝心な秘密は何も知らない。でも武は疎外感から解放された。
「な〜んだ、そういうことか。でも、二人とも心配し過ぎだよ」
 とりあえず椛の話が一区切りついた所で輝が尊に聞いた。
「そうだ、星川さんは?」
「未空なら今日は休みだ」
 ここで武は再び驚きと同時に仲間外れにされた気分になった。輝から未空の名が出るとは思いもしなかったのだ。
「あ、あのさ。輝と悠樹はいつ月夜霊さんと星川と友達になったの?」
 輝と悠樹は少し困った。成り行きを話すわけにはいかないので、どうやって武に説明したらよいのか?
 二人が黙っていると尊が口を開いた。
「私と悠樹は同じクラス委員で、未空と真堂も委員が一緒だろ? そして、私と未空はもともと仲が良かったし、悠樹と真堂も仲が良かったので、それで四人で仲良くなったんだ」
 理由としては無理がないが、悠樹と尊は友達になったとしても、輝と未空が友達になったなんて武としては少し信じられなかった。しかし、月夜霊さんは嘘をつくキャラには思えないし、別に嘘をつく理由もないだろうと思い、信じることにした。
 武はすっかり忘れていたお弁当のフタを開けた。
「そうだった、お昼食べなきゃ」