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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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トゥプラス

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 慌てた様子で輝はダンボール箱で綾乃をドアの外へ押し出そうとする。
「何よ!? 何慌ててるの、怪しすぎるわよ」
「怪しくなんかない」
「じゃあ、知り合いって誰よ?」
 段ボール箱に押される綾乃は負けじと肘と肩でダンボールごと輝を部屋の中へ押し込もうとする。
「知り合いだって言ってるだろ!」
「だから!」
 二人が騒いでいると部屋の奥から悠樹が現れた。
「何やってるんだよ二人とも?」
 声に気づいて悠樹の顔を見た綾乃はすごく皮肉たっぷりに言った。
「皇子様ご機嫌麗しゅう御座います」
「だから何でいつもおまえは俺に突っかかって来るんだよ」
 輝と綾乃は幼馴染である。そして、悠樹は輝と古くからの友人である。よって自動的に三人は腐れ縁だったりした。それも三人の腐れ縁は幼稚園からのだ。
「だって学校で皇子なんて言われて実はいい気になってるの知ってるんだから。だから皇子って呼んであげてるんじゃない」
「だから何で突っかかって来るんだよ? 昔はそうじゃなかっただろ、中学は入ってから急にそんな態度取るようになって……俺が何かしたか?」
「別に何もしてないけど……」
 急に口ごもってしまった。綾乃は何かを隠していた――中学の時から。
「本当に俺は何もしてないのか? 何かしてるんだったら謝るから……」
「別に何もしてないよ……悠樹は……ただ、アタシが……」
 うつむき声が小さかった綾乃は急に顔を上げて元気よく話し始めた。
「それよりも〜、誰が来てるの?」
「言うな悠樹……ぐふっ」
 綾乃の肘が輝の腹にクリティカルヒットした。
「誰が来てるか教えて?」
「言ってはいけない悠樹……ぐはっ」
 綾乃の回し蹴りが輝の背中に炸裂した。その際アングルによってはミニスカの中が見えてしまっていたに違いないが、残念なことに誰にも見えなかった。
「悠樹早く教えて!」
「本当に言っていいのか? 輝は……」
「いいから教えてよ」
「月夜霊さんと星川さんと女の子が……」
「マジで!? 星川さんが来てるの? ……訳アリね」
 と言って綾乃は靴を脱ぎ捨ててダイニングに走っていってしまった。
 ダイニングに駆け込んで来た綾乃は、三人が座るソファーの前で止まって腕組みをして考え込み、行き成り指差し尊を指名した。
「月夜霊さん、事情説明!」
「事情とは何のだ?」