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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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トゥプラス

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トゥプラス


 輝が気がついた時には、そこは無限に広がっていそうな空間だった。壁も建物も何もなく、地面は硬く平べったいが、その下では溶岩のようなものが流動している。そして、そこではすでに未空と椛&楓が尊と琥珀と対峙していて緊迫した空気が漂っていた。
 輝はそしてもう一つのことに気がついた。
「何でおまえらいるんだよ!」
「すまん、捕まった」
「早く助けてくれるとうれしいかなぁ〜……なんて、あはは」
 光でできた牢屋の中に悠樹と綾乃は捕らえられていた。
 琥珀は牢屋に近づくと炎を手に平の上に出した。
「二人の椛を渡してもらおう。でないと、この二人が地獄の苦しみを味わうことになるよ」
 椛&楓が一歩前に出た。
「「悠樹と綾乃お姉ちゃんを放してあげて!」」
 椛&楓は感情が高ぶり大声で叫び声を上げた時、二人の心が強く同調して奇跡は起きた。
 まばゆい光に包まれた椛&楓が立っていた場所には、巫女装束を着た美しい女性が霊気の波動で長く淑やかな髪を靡かせていた。
「今再び、ひとりに戻りました。そちらにいきますから、悠樹と綾乃を解放してあげてください」
「いいよ、椛がこっちに来てくれるなら、この二人を解放してあげよう」
 琥珀によって光の牢屋は消され、悠樹と綾乃は外に出ることができた。しかし、琥珀の炎がまだ二人を狙っているのでその場を動くことはできない。
 尊が椛のもとへ近づいてくる。
「妙な真似はするな、私が椛を拘束したら二人を解放してあげよう」
 そう言いながら尊が椛を拘束しようとした時だった。突然ふたりに戻った椛&楓は、楓が尊を光でできた紐のようなもので身体を拘束して、椛は瞬時に弓矢を具現化で作り出して琥珀に矢を放った。
 尊は身体の自由を奪われ身動きができなくなり、琥珀が矢を受けてよろめいたところで悠樹と綾乃は逃げようとした。だが、琥珀がそれを許さない。
「逃がすか!」
 琥珀が炎を悠樹と綾乃に放とうとした時、懐中電灯がどこからか飛んできて、続けざまに横から輝のタックルをくらい、炎の塊は狙いを外れて悠樹の横を掠めるように飛んでいった。
 すぐに立ち上がろうとした琥珀は椛の猛攻を受けることとなった。幾本もの矢が琥珀に向けて放たれたのだ。
 琥珀は全ての矢を避け切れず、数本の矢を身体に受けてしまった。