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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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トゥプラス

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「ふたつ、楓ちゃんが通ったあとに壊された」
 未空は最後に薬指を立てた。
「みっつ、空間が捻じ曲がっているということなどが考えられるわ。どう? 悠樹クンのマネしてみたのだけど」
 何でこんなところで未空は悠樹のマネをするのか輝には理解不能な行動だった。しかも、そのマネについて意見を求めてくるなんて、未空流のギャグなのか!?
 輝の頭は未空の思考を読もうとして混乱した。
「……わからない」
 そう呟き輝は未空をふと見ると、未空は嘲笑っているような表情をしていた。
 からかわれてるのか!? 全て計算された行動だったのか。そう思うと輝は未空のことを恐ろしく感じた。
「じゃあ、試しに落ちてみましょう」
 未空は突然そのようなことを言って、壊された階段の下を覗き込んだ。覗き込んだその先は真っ暗で何も見えない。未空が懐中電灯で照らしても下は真っ暗だ。
 輝も下を懐中電灯で照らしたがやはり何も見えない。
「落ちるって、もしかしてこの下に落ちるってこと?」
「そうよ、輝クンが先に行く?」
「落ちたら怪我するに決まってるじゃんか!」
「そう、じゃあお先に――」
 未空は闇の中に飛び込んだ。すぐに姿が闇に包まれて消えたが、落ちた音がしない。
「どういうことだよ?」
「椛も行くっ!」
「楓も行くよぉ!」
 二人の少女も未空の後を追って闇の中に飛び込んだ。
 残された輝は小さな少女に負けられないと意を決して闇の中に飛び込んだ。
 輝は着地に失敗してお尻を強打した。
「痛てぇーっ!」
「大丈夫、輝クン?」
 未空が顔を覗き込むようにして聞いてきたが輝は、
「大丈夫、大丈夫だから」
 と言いながら、大丈夫じゃなさそうにお尻を擦りながら立ち上がった。しかし、思ったよりは大丈夫だった。
 輝はさっき上から見たよりは低い位置から落ちたような感じがして上を見上げて驚いた。
「はぁ!? 何で上が天井なの?」
 見上げた先には天井があった。もしかして、これが空間が捻じ曲がっているということなのか?
「よかったわ、下が別の空間に繋がっていて。あたしの勘が外れていたら大怪我じゃ済まなかったわね」
「わかっててやったんじゃないの!?」
 素っ頓狂な声を上げてしまった。この時に輝は今までで一番未空に恐怖を感じた。
「椛も勘で飛んだの」
「楓も勘で飛んだよ」