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　きっと、セシリアの与えてくれる温もりがそうなのだと確信した。
「絶対に逃げきって、幸せになるんだよ。たった一つ、これだけは約束して」
　自分の瞳をまっすぐに捕らえるセシリアに、クレアは小さく頷く。
　セシリアの願いは、自分の願いでもある。そしておそらくは、イグニスの願いでも。
「はい」
　小さな声ではあったが、クレアはしっかりと答える。
　その答えにセシリアは満足げに頷くと、クレアの頬にこれからの旅路を祝福するように唇を落とした。