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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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夜桜お蝶~艶劇乱舞~

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 刹那、お蝶は腕を振った。
 あまりの恐怖に親分は震えすら止めてしまった。
 しかし、なにも起こらなかったかに見えた。ただ、お蝶が腕を振っただけ。
 数秒の時が流れた。
 息を呑んだ親分が急に笑い出した。
「ははははっ、なにが百発百中だ。なにも起こらんじゃないか――ッ!?」
「いえ、あたいは確かに斬りやした」
 それを理解した親分は、すでにこの時ずれていた。腰に乗っていた胴が、声を発し、躰を動かしたことによって、ずれた。胴はすでに輪切りにされていたのだ。
 血管がずれた胴が急激に動き、悶絶しながら親分の上半身は血に落ちた。まだ意識があるが、放っておけばそのうち事切れるだろう。それまでの間、存分に土を掻き毟るといい。
 生き残っていた子分たちは止めを刺されたように、次々と地面に尻を付いていった。けれど、本当の止めはこれからだった。
 黒子の手が葛籠の蓋に掛かる。
 そして――。
 ふんどし姿で弥吉は天井から吊るされていた。
 竹棒で打たれ、気を失えば冷水をぶっ掛けられる。その繰り返しが続いていた。
 男たちに仕置きをされ、弥吉は死と生の境を彷徨っている。意識は朦朧として、躰が麻痺しはじめている。
 この地下部屋に足音を鳴らしながら下りてくる影。
 お紺は抑えきれない笑みを浮かべて姿を見せた。
「もうだいぶ痛めつけられたようだね」
 弥吉の前に立ったお紺は舐め回すように物色した。
「本番はこれからだよ」
 お紺の長い指が項垂れた弥吉の顎を持ち上げ、人払いをするためにお紺は片腕を横に振った。
「お前たちはお行き、あとはあたしがやるよ」
 妖しく輝くお紺の瞳に見られ、仕置きをしていた男たちは早々に逃げた。
 二人きりになった部屋で、お紺は積極的に責めた。
 弥吉の脚に自らの脚を絡め、竹棒で打たれた赤い傷に指先を這わせた。
 小さく痙攣する弥吉の反応を楽しみながら、お紺はさらに責めて攻めた。
 長く伸びたお紺の舌が、汗を噴出す弥吉の胸板を這う。雄臭を嗅ぎながら、お紺の指先は次々と弥吉の敏感な部分を攻めていく。
「前からあんたには目をつけてたのさ、いつか喰ってやろうってね」
 お紺の前歯が弥吉の乳首を甘噛みする。
「本当はもっと熟してから喰いたかったんだけど……仕様がないね!」
「ギャァァッ!」
 眼を見開きながら弥吉は口を大きく開けた。