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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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 ホークアイは邪悪な口元で笑った。
「死にたいかい?」
「イヤ」
 夏希の表情に怯えはなかった。
「ならどうしたい?」
「学校も取り戻すし、怪物もどうにかして、鷹山くんとも仲直りする」
「すぐに殺すにはもったないくらい強情だ。だからこうやって遊んであげてるんだけど、暇つぶしで――もう一人玩具が来た」
 息を切らして部屋に入ってきた人影。
「彼女を放せ!」
 その人物とは――。

「オレ様ただいま参上!」
 全身血みどろの覇道ハルキだった。すでに瀕死状態。
 ホークアイは刀を下ろして飛び退いた。
「すごい怪我だね、誰にやられたんだい?」
「うっせーな、なんか知らねぇーけど魅神に殺されかけたんだよ」
 夏希は心の中でそっと思った。
「(あたし以外の人には容赦ないんだ)」
 ハルキは鼻血を袖で拭きながら夏希に近づいた。
「なんかよくわかんねぇーけど、魅神とそこの変態マスクが悪ってことでいいんだろ?」
 夏希は首を横に振った。
「彼、変態マスクじゃないし、魅神さんは悪くない」
「なるほど、魅神はそこの変態マスクに洗脳されてんだな!」
「それもちょっと違うけど。魅神さんはどうしたの?」
「よくわかんねぇーけど、いきなり洗脳が解けたみたいでさ、オレ様にお前を助けてやってくれとか言われて、とりあえずその場に残してきたけど?」
「そうなんだ」
 ハルキを殺さずに通したと言うことは、なにか心境の変化でもあったのだろうか?
 変態仮面――もとい、ホークアイに向かって夏希とハルキが対峙する。
 ホークアイが一本の刀の切っ先をハルキに向けた。
「覇道ハルキ! 〈緋色の魔術師〉――その末裔の力見せてもらおう!」
「名前を知られてるなんてオレ様も有名人だな」
 心の中で夏希がコッソリ。
「(覇道くん、本当に鷹山くんだって気付いてないのかな?)」
 うん、きっと気付いてないよバカだもん。
 そして、バカが話を続ける。
「つーか〈緋色の魔術師〉ってなんだよ?」
 その言葉にホークアイは刀を下ろしてしまった。
「知らないのかい?」
「知らないから訊いてんだろ、オレ様のことバカにすんなよバーカ!」
「どうやら君は何の才能も受け継がなかったと見える(やはり〈アッピンの赤い本〉を受け継いだのは本家のほうか)。まあいい、覇道の名を語るなら少しはできるだろう!」