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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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「間違いない、〈マガデスタの黒い眼〉だ」
 ハルキが辺りを見渡す。
「誰かしゃべったか?」
 慌てて夏希は取り繕う。
「えっ、気のせいじゃない?(今のきっとピンクさんだ……ピンクさんは何を知ってるんだろう)」
 そんなことを考えていると、また声がした。
「部屋の外に出ろ」
 言われたとおり、
「ちょっとトイレ」
 夏希は部屋の外に飛び出した。すると、夏希の体がふっと持ち上げられた。
「え、ちょっと……」
「人の来ない場所まで移動する」
 夏希はピンクシャドウに抱きかかえられて廊下を走っていた。
 人気のない教室に入り、夏希は下ろされた。
 ピンクシャドウは窓辺に立ち、遠く空を眺めて重い口を静かに開いた。
「あれは〈マガデスタの黒い眼〉という怪物だ」
「なんでそんな怪物が? どうしてピンクさんがあれを知ってるんですか? わたしたち助かりますよね? ピンクさんっていったい何者なんですか?」
 怒濤の質問攻め炸裂!
「あれは暗黒集団マガデスタの魔術師たちが召喚した怪物だ。それを私が封印した」
「封印したって、だってあそこにいるのは?」
「召喚が行われたのも、それを封印したのも、こことは違う世界の出来事。時間も空間も違う、君たちにとって物語の中に存在するような世界」
「違う世界って?(舞桜ちゃんの近くにいるだけあって、言うことが似てる)」
《大量の敵が接近。バリアモード?に切り替えます》
 突然のアナウンス。
 アトランティスの周りを覆うバリアに群がる怪物ども。
 バリアにぶつかった怪物が次々と破裂していく。
 ピンクシャドウが呟く。
「雑魚は防ぐことはできだろう。あれでいてベルフェゴールは天才だからな」
「(ベルフェゴール?)」
「しかし、〈黒い眼〉が本気を出せば一夜でこの都市は壊滅する。〈ベルラーナの最期〉を思い出すな……」
「どうすればいいんですか? 前にも封印したんですよね?」
「まだ目覚めて間もない奴なら……舞桜様のことを頼んだぞ!」
「えっ!?」
 ピンクシャドウは窓を開け外に飛び出した。
 夏希は瞳を丸くする。
「あっ、飛んだ……」
 なんとピンクシャドウは空中を浮遊して星のように高速で飛び去ってしまった。
 なんだかよくわからなかったが、とにかく夏希は生徒会室に急いだ。
 生徒会室に戻ると、なにやら様子がおかしかった。