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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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《魔電粒子包(までんりゆうしほう)発射まで10秒前――5秒前、3、2、1、発射》
 海上都市全体が激しく揺れた。
「きゃっ!」
 夏希は舞桜にしがみついた。
 テレビ画面に映し出された映像。
 薄闇の夜を駆け抜ける巨大な光線。
 それは流星のような輝きを放ちながら〈球体〉に衝突した。
 画面は白に染まり、スピーカーから流れる耳を塞ぎたくなるほどのノイズ。
 轟々という音が部屋中に木霊した。
 突然鳴り響くサイレン。
《ザザザザ……電力不足……ザザッ…バリアシステム……10パーセント……回避不能》
 これまでにない激震がアトランティスを襲った。
 ベルがパンツ丸出しでズッコケた。
「なんなのよ!」
《敵はこちらの攻撃を反射。跳ね返された魔電粒子包発射が、開発中工事中のアトランティス南南西を掠めました》
 ベルは嬉しそうに笑った。
「掠っただけでこの威力。さすがアタクシが開発したウェポンだわぁん!」
 って、跳ね返されたら意味ないだろ。
 テレビ画面を見ていた夏希が眼を丸くして?それ?を指さした。
「見て……あれ!」
 それはあまりにも衝撃的だった。

 〈球体〉の全身にひび割れが走り、剥がれ落ちた殻が次々と海へ落下する。中から現れた黒い皮膚。そして、金色の眼球がぎょろっと露わになった。
「あらぁん、カワイイ! 一つ目怪獣だったのぇん♪」
 爆乳を揺らしてベルははしゃいだ。
 ついでにこいつも。
「カッケー、怪獣だぜ怪獣!? うぉ〜燃えてきたぜ!」
 勝手に闘志を燃やすハルキ。
 怪物を見ても舞桜は冷静な表情を崩さなかった。
「生物だったのか……すると今目覚めたと言うことか?」
 合成音のアナウンスが流れる。
《謎の飛行物体から生体反応を検出。生き物であることが確認されました。さらにこの生物から分離する生体反応を確認。画面拡大します》
 黒いミミズが蠢くような怪物の皮膚から何かが次々と産み落とされている。
 思わず夏希は、
「グロッ!(イカスミスパゲティ食べられなくなりそう)」
 産み落とされたそれは球体で、生肉のような色をしており、中心には眼球が一つあった。まるで親を小さくした2Pカラーキャラだ。
 突然、舞桜がこめかみを押さえて眼を瞑った。
「(なんだこの痛みは……?)」
 頭の中でキーンと響く音。
 何者かが夏希の耳元で囁く。