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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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 急に菊乃が立ち上がり無言で足早に部屋を出て行った。
「菊乃ちゃん!」
 夏希が手を伸ばしたときにはもういない。
 敵を侮っていたわけではないが、一瞬にして戦闘機を墜落させる理不尽とも言える謎の攻撃は想定外であった。どんな攻撃であったのかわからぬ以上、不要に近づくことさえもできない。
 開けたばかりの一升瓶をベルは一滴も残らず飲み干した。
「お〜ほほほほっ、やってくれるじゃなぁ〜い。超天才可学者のアタクシに喧嘩売ろうなんざ一〇〇万年早いってことを思い知らせてやるわ。近づけないなら遠くから撃ち落とすのみ!」
 ベルは舞桜からマイクを奪い取った。
「アンタァら聞いてるぅ? アルティメットウェポンの準備すんのよ、この豚どもがッ、あーッ!」
 結構酔ってます。
 スピーカーから慌てた声が返ってくる。
《舞桜様の許可がなければ使用不可能です!》
 舞桜はベルからマイクを奪い返した。
「許可する。最大出力で撃ち込んでやれ」
《イエッサー!》
 ハルキはちょっと眼を輝かせていた。
「アルティメットウェポンって響きがカッコイイな!」
 爆乳を揺らして仁王立ちするベルが自信満々に鼻息を荒くした。
「カッコイイだけじゃないわぉん、太くて絶倫なのよぉぉぉん……うっぷ」
 突然、背を向けたベルは白衣のポケットからバケツを取り出して、
「うげぇぇぇぇぇっ……」
 吐きやがった。
 ゆらゆらしながらベルはバケツを持って部屋の外に。バケツ持ったままコケないように気をつけてねっ♪
 芳しいかほりが残る部屋で平気でお菓子を頬張るハルキ。
「このチーズせんべえ上手いなぁ。これも妹のために持って帰るか」
 チーズ臭……。
 しばらくして何事もなかったようにベルが帰ってきた。
「お〜ほほほほっ、ビューティフルにアタクシ参上!」
 酔いも覚めたのかお目々ぱっちり、手には火のついたタバコを持っている。
 爆乳を揺らしながら歩き、マイクを手に取る。
「そろそろ準備できたわよね?」
《イエッサー!》
「カウントダウンしちゃいなさぁい!」
 スピーカーから合成音が聞こえてきた。
《主要施設の電力が予備電源に切り替わります。アトランティス全域への電力供給の一時停止まで3、2、1》
 この瞬間、アトランティス全域で大規模な停電が起きた。テレビ録画やお風呂に入っていた人は悲惨だ。