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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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 ため息をついた舞桜が教室を見渡すと、一斉に生徒たちは顔を逸らして何事もなかったように自分の席についた。きっと生徒たちの気持ちは悶々してるに違いない。
 次の展開が気になる。ここで来週に続くなんて言わせない。早く続きが見たいのだ!
 舞桜は自分の席に鎮座して、真摯な瞳で夏希を見つめた。
「そうやってまた殻に閉じこもる気かい?」
 反応はなかった。夏希は耳を塞いだまま顔を伏せたまま。それでも構わず舞桜は話し続けた。
「この学園は君の意思で来たのだろう? 新たな世界で変わろうと君は意気込んでいたはずだ。それを初日からすでに塞ぎ込んでしまっては、また同じことの繰り返しだ」
 ゆっくり夏希は耳から手を離し、うつむいたまま口を開こうとした。
「……あなたのせいでしょ」
 低く怨みのこもった声。
 確かに舞桜は怨まれても当然な性犯罪者予備軍だ。キスはするわ、夏希の地雷は踏むわ、謝る気ゼロだし、親の顔が見てみたい(親も有名人です)。
 そんでもって舞桜は甘い声でこんなことを言い出す始末。
「君にそんな声は似合わないよ。君の笑顔で明るい声が私は好きだよ」
 どう考えてもナンパだし、空気が読めないにもほどがある。
 さらに舞桜はこう続けたのだ。
「しかし私のせいにするのもどうかと思うね。世界は今日も君や私、ここにいる一人一人を中心に廻っている。世界を変えられるかどうかは君次第だよ。その手助けになるように、私はすでに君へチャンスを贈ったのだけれどね」
 ハンターチャ〜ンス!
 巡ってきたチャンスを狩ってモノにできるかは自分次第。けれど、舞桜が夏希に贈ったチャンスとは?
 ついに夏希は顔をあげた。言葉は発しない。ただ目で舞桜に訴えかけ、答えを欲している。
 舞桜は深く頷いた。
「私が君をこの学園に入学させたのだよ」
「…………(入学させたってどういうこと?)」
「残念ながら君のペーパーテストの結果は見るに堪えないモノだったからね。まさかマークシートをずらして記入するなんて、本来ならば不合格とするところをだったのだが、面接や自己アピールの資料の評価は良かった……というのは建前で、私の婚約者を不合格にするわけにはいかないからね、学園長の特別推薦枠で合格を認めたのさ」
 それって職権乱用?
 知らないうちに裏口入学?
 夏希ショック!!