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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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 名乗り出た。
 しかし、雪弥は首を横に振った。
「僕一人で十分だよ。仕事は一人の方が楽なんだ」
 ますます夏希は雪弥のことがわからなかった。
「(いったい鷹山くんって何者なんだろ?)」
 本業とはいったいなにで、学生以外になにをしている人なのだろうか?
 少なくとも断片的な言葉から普通のことではないことはわかる。
 作戦や会議の最終的な決定権は舞桜にある。
「うむ、では潜入作戦は鷹山に一任しよう。残る我々は市民の安全確保、敵襲の備え、そして出撃の準備をする」
 最後の言葉に驚いた夏希が声を荒げる。
「出撃って!?」
「敵を攻撃するために出動することに決まっておろう」
 辞書的な言葉の意味を訊いているのではなくって。
「あたしも行くの?」
「案ずるな、私が守ってやる」
 守るくらいなら最初から連れてくなって話である。
 狐面の菊乃は表情が読み取れない。
 ハルキは張り切っていた。
「よっしゃーついにオレ様が英雄となる日がやってきたぜ!」
 このノリについていけない夏希はドッとため息を吐いた。
 生徒会室のドアが開いて爆乳――もとい、ベルが飛び込んできた。
「グッドイブニング、エブリバディ! そろそろアタクシの出番かと思って来てやったわよぉん!」
 とりあえず呼んではいません。
 ベルは白衣のポケットから割引券を…・・・出すのをやめて、馬券……でもなくて、
「あったわ、コレコレ」
 まずは小型通信機(発信器付き)、次に拳銃と実弾、手榴弾、プラスチック爆弾。
 最後に胸の谷間から栄養ドリンクを出した。
「敵地に殴り込みするなら全部持って行きなさぁい、頑張るのユッキー!」
 とは言われたものの、雪弥が手を伸ばしたのは通信機だけ。
「これだけで大丈夫です」
「そんなこと言わないでコレだけでも持って行きなさい」
 と、雪弥の手に握らせたのはバナナ。
「おやつですか?」
 思わず雪弥は尋ねてしまった。
「違うわよぉん、お夜食に決まってるじゃなぁ〜い♪」
 あんたがバナナ握って『夜食』とかいうと別の意味に聞こえます。
 口元から垂れそうになったヨダレを拭きながら、ハルキがうらやましそうな顔をしていた。
「遠足にバナナ持たせてもらえるなんててめぇ幸せもんだな!(チクショーオレ様もバナナ食いてえ)」
 遠足じゃありません。
 ベルは突然雪弥の腕に抱きついた。