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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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 どっかに仕掛けられたスピーカーから合成音の女性アナウンスが流れる。
《アトランティス上空に謎の飛行物体が接近中。繰り返します、アトランティス上空に――》
 すぐにベルがリモコンでテレビの電源を入れた。
 画面に映し出されるバラエティ番組。
 それを見て大笑いするベル。
「きゃははは〜、お腹がお腹がよじれる……ウンチちゃん出るかも」
 そう言ってベルが立ち上がろうとした瞬間、建物ごと体が大きく揺れた。
《警報モード発令、警報モード発令》
 床に手をついて倒れたベルがリモコンに手を伸ばした。
「お笑い番組なんて観てる場合じゃなかったわ」
 チャンネルがすぐに切り替わった。
 真っ白な〈球体〉の形をした飛行物体が空に浮かんでいた。球の中に小さな球面のパーツがあり、それはまるで一つ目の怪物のようにも見える。
 謎の飛行物体の中心にいくつもの稲妻が走ったように見えた瞬間、テレビ画面が真っ白になった。
 遅れて建物が再び大きく揺れた。
《バリアシステムの出力を四〇パーセントまで上昇させます。アトランティス全域の電力供給が一〇パーセント低下します》
 夏希はなにがなんだかわからなかった。
「なにが起きたの!?」
「ふむ、敵襲だな」
 いつも通り淡々と冷静な舞桜様。
 テレビが光りベルが叫ぶ。
「次が来るわよ!」
 これまでより大きな揺れが襲った。
《バリアシステムの出力を五〇パーセントまで上昇させます。アトランティス全域の――》
 とりあえず夏希は舞桜の腕に抱きついた。
「ねえ、これって攻撃受けてるんだよね。大丈夫なの?(てゆか、どういう状況なの!?)」
「さてな、どう思うベル?」
 舞桜は夏希の質問をそのままベルに渡した。
「アトランティス全体はアタクシの開発した時空間弾性反射バリアで守られているわ。出力八〇パーセントを越えるとほかのシステムがダウンしてしまうのだけれど、この調子なら大丈夫じゃないかしら?(あぁー、やっぱり魔導システムの開発を急ぐべきだったわ。電気なんかじゃすぐにエネルギー不足になっちゃう)」
《敵の飛行体から超高エネルギーを検出。バリアシステムの出力を七五パーセントまで上昇させます》
「あ、やっぱりダメかもぉん♪」
 ベルがおちゃらけて言った瞬間、部屋は閃光に包まれて激しい揺れが襲った。

「それでは臨時会議をはじめる」