小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

まおー転生

INDEX|74ページ/104ページ|

次のページ前のページ
 

 だけど何も見つからない!
 いや、そんなハズはないのだ……なぜならトリックなのだから。
 どこかに、どこかに必ずやトリックがあるのだ!
 夏希はとりあえずトイレの水を流してみた。
 大量の水が渦を巻いて便器の中に飲み込まれていく。
 やっぱりなにも起きない!
 でもここでめげる夏希ではないのだ!
 まだ万策が尽きたわけではない。今流した水は『大』だ。まだ『小』が残っているではないか!
 というわけで、水を流そうとしたのだが――水がでない。
「あれぇ?」
 不思議に思いながら、なんとな〜く便器に腰をかけた瞬間、床に穴が開いて便器ごと落ちた。
 落ちたというのは正しくない。
 それはまるでジェットコースターであった。
 真っ暗な空間を便器に乗ってレールの上を爆走する。
 右へ左へ激しく体が動く。
 シートベルトなんてありません!
 ガクン!
 急停車して夏希の体が前へ放り出された。
「いった〜いし、スカートが……(トイレの水で濡れた)」
 ヤナ感じだ。
 夏希の目の前には扉があった。プレートが付いていて『ヒミツ♪』と書かれている。いかにも怪しい。
 ほかに進む道もないのでとりあえず扉を開けてみた。
「なにここ?」
 どこにでもありそうなマンションの一室。今立っているのが玄関。廊下が奥の部屋まで伸びている。
 とりあえずクツを脱いで上がってみる。
 なにやら奥の部屋から話し声が聞こえる。
 そ〜っと部屋の中を覗いてみると――。
「あ、舞桜ちゃんと鈴鳴先生」
 だった。
 リビングで寛ぐ二人の姿。美味しそうなケーキまである。
 舞桜は特に驚いたよ様子もなく、
「どうしたのだこんなところにまで?」
「どうしたって言われても……」
 困る。
 ベルはというと、少し困った表情をしていた。
「あらぁん、バレちゃったのねぇん、アタクシのシークレットハウス。トイレのトリックのよくわかったわね」
 ということは、トイレで聞こえたあの女の声も?
「あのうめき声って鈴鳴先生だったんですか?」
「うめき声?」
「トイレの中から聞こえたんですけど」
「ああ、トゥデイも出なかったのよね、ウンチちゃん。便秘でお腹がパンパンに腫れちゃって、アタクシのナイスバディが台無しだわぁ〜ん」
「そうですか……。別にあの場所のトイレじゃなくてここですれば?(変なウワサとかにならないのに)」