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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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「生徒会室ってシャワー完備じゃなかったかしらぁん? お湯でないけど」
 ベルはこんな調子だし、なんだかいつも気の張っている舞桜だが、今はとても安らかな表情をしていた。
「まあ良いではないか、たまにはゆっくりと骨を休めるのも」
「そうそう、今日はパーッと飲んで盛り上がりましょう!」
 胸の谷間から取り出された一升瓶。すでに空の瓶が畳の上に転がっている。いったいアンタ何本胸に挟んでるんだよ。
 そんなわけではじまったお泊まりパーティ。
 時間は楽しく過ぎていき、執拗なまでの[いやぁン♪]トークや[自主規制]トークでベルが夏希を責める。
 そして、ついに夏希がキレた。
「あたし帰ります!」
 どうやら楽しかったのは酔っぱらいのベルだけだったらしい。
 夏希はドアをこじ開けようとするがビクともしない。
 蹴る蹴る蹴る!
 足が痛くなっただけだった。
「だからインポッシブルって言ってるじゃなぁ〜い♪」
「あたし絶対に帰りますから!」
 意地になる夏希。
 でも開かないドア。
 瞑想していた舞桜がすっと立ち上がって刀を抜いた。
「夏希がそこまで出たいというのなら仕方がない。斬るから下がっていてくれ」
 一刀が輝線を描いた。
 刹那、斜め十文字に入った線からドアが崩れ落ちたのだった。
 驚いたのはベルだ。
「絶対斬れないと思ったのに(やっぱり侮れないわね、魔王ちゃん)」
「我が刀に斬れぬ物なし……こんにゃく以外は」
 諸事情によりスルーします。
 ベルは白衣から筒状の何かを取り出して、夏希に向かって軽く投げた。
「受け取りなさい、懐中電灯よぉん」
 ロウソクのほかにもまともなアイテム持ってたのか……。
「あ、ありがとうございます(あの人なんでも持ってるんだなぁ)」
 こうしてやっと生徒会室を脱出できたのだが、本当の難問はこのあとに待ち受けていた。
 廊下が暗い。
 すでに時間も夜だから、外が暗いのは当然だろう。窓から見える景色も月明かり……窓がねぇ!
 舞桜は一人で納得。
「事態は思いのほか悪かったらしい」
「どういうこと?」
「停電の拍子に防御システムが誤作動して、窓がすべて塞がれてしまったらしい。もちろん野外に出ることができる扉もすべてだ」
 つまり早い話が閉じこめられたって話ですね。
 さっきまでと状況変らねぇ!!
「外に出る方法ないの?」
 尋ねる夏希に、
「知らん」