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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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「これは寛永通宝という江戸時代に流通していたコインだ。一文銭の?銭?とはつまり円の一〇〇分の一である。円よりも安い、これこそ貧乏に相応しいではないかっ!」
 はっ?
 が、思いのほかハルキはダメージを受けたようだ。
「なぬーっ!? くっ……一円よりも安い通貨があること知らなかったオレ様は、セレブだったのかッ!!」
 違うから安心して♪
 あまりの、ある意味壮絶な戦いを前にして、夏希は唖然としてしまっていた。
「(……この人たちっていったい)」
 BA・KA!
 舞桜の常識知らずは今にはじまったことではないが、常識とかってレベルじゃないぞ。
 敗北感たっぷりで床に手と膝をつけてうなだれるハルキ。
 敗者に手を差し伸べる舞桜。
「挫折とは成功への茨の道だ。勇気を捨てず信じて歩み続けることが大切なのだよ、さあ立ちたまえ」
 差し伸ばされた手をバチーン!
 っと、叩いてハルキは立ち上がった。
「チクショー覚えてろよバーカ!」
 今日も心の汗を流してランナウェイ。
 負けるなハルキ!
 頑張れハルキ!
 そんなわけで、どうやら勝負は舞桜が勝ったようだ。
 さーってと、そろそろ本題に戻らなきゃね。
 えっ、みんな本題を忘れちゃったの?
 やだなぁ〜、本題っていうのは……。
「探したわ、天道さん」
 ゾッとするようなダークボイス。その場にいつの間にか立っていた菊乃。まるで怨霊ですね!
 菊乃は言葉を続ける。
「屋上で化け物が暴れているわよ」
 ……はい?

 現場に急行してみての感想。
「わ〜っ、すごーいCG」
 以上、現実逃避した一年A組岸夏希さん(一五歳)の生前の言葉でした。
 って、まだ死んでな〜い!
 が、死ぬのも早々遅くはないかもしれない。
 すぐ近くにいた菊乃がざっと説明する。
「召喚部が見事、召喚に成功したらしいわ(こんなに可愛らしい子を呼んじゃって、うふふ)」
 夏希は壊れた笑いを発する。
「あはは〜、成功って言うかこれって失敗じゃ?」
 それに同意する舞桜。
「ふむ、確かに失敗だな。どうみてもチワワが混ざっている」
「そこ!?」
 思わず夏希ちゃんツッコミ。
 さて、それでは今週のゲストに登場してもらいましょう!
 ガルルルルルルゥッ!
 野犬に似た威嚇。いや、野犬よりも遙かに恐ろしく、猛威に満ちた唸り声だった。
 人間の身長を越えるほどの体躯。