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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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「オレ様はオレ様は……ビーフンってヤツを一度でいいから食べてみたかったんだ。世界三大珍味と呼ばれるビーフンをな!」
 三つのどれと勘違いしてるんだよ……。
 しかもなんか舞桜も勘違い。
「ビーフン……そんな珍味があったとは初耳だな。私も食したことのない食材だ」
 舞桜はきっとハルキとは違う意味で食べたことがないのだが、勘違いの連鎖は続く。
「けっ、てめぇも食ったことねーのかよ。金持ちのクセしてたいしたことねぇーんだな(舞桜も食ったことねぇってどんだけ高級なんだよ、チクショー)」
 だから違うから。
 金持ちと貧乏の間に挟まれた中流家庭の夏希。
「ビーフンだったらいつもで食べさせてあげるけどぉ」
「本当かっ!」(舞桜)&「マジかっ!」(ハルキ)
 二人の驚きの声が重なった。
 あまりの衝撃だったのか、ハルキは打ち震えながら眼をギョッとさせながら、汗をだらんだらん滝のように流している。
「て、てめぇいったい何もんだ!(舞桜ですら食ったことねぇビーフンを……)」
「えっ……別に……(何者とか言われても困るんだけど)」
 口ごもる夏希の体が突然舞桜に抱き寄せられた。
「私の婚約者だ!」
 そーゆーことを聞いてんじゃありませんよーっ。
 ハルキはハッとした。
「そうか……てめぇらグルだな。二人してハメる気だな!」
 その解答に達した解答式を公開して欲しいのですが?
 グルだと思われるのは舞桜の態度がアレなので仕方がないとして、ハメるって何を?
 舞桜が怪訝な顔をする。
「グルとは失敬な。勝負は私とお前の一対一だ」
 話が若干噛み合ってないように思えますよー、っと。
 ハルキは再びハッとした。
「しまった、それが作戦だったんだな汚い野郎め。貧乏話でオレ様に勝てないと踏んだてめぇは、話をそらしてうやむやにするつもりだったんだろ!」
「この私が決闘を放棄するわけがなかろう。それにいつ私が負けると決まったのだ?」
 財力の差で圧倒的不利かと(一般的には勝ち組みですが)。
 舞桜は鼻で笑う。
「ふっ、いいだろう。私の話を聞くがよい!」
 ハルキと夏希は息を呑んだ。どんな貧乏トークが繰り出されるんどあろうか、この舞桜の口から?
「これを見よ!」
 と、言って取り出したのは五円玉……じゃないなぁ。