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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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「エクストリームスポーツというのは、極限の状況下で行われる究極のスポーツのことだよ。人生誰もが一度は競技に参加していると思っていたけれど、まさか未経験者かい!?」
 眼を丸くして驚く雪弥の横では舞桜まで驚きの表情をしていた。
「夏希は地球外生命体だったのか!」
 はっ?
 まただ、また舞桜の意味不明発言だ。
 あきらかに自分に振られた話題なのでスルーできない。仕方なく夏希は尋ねた。
「どういうこと?」
「この星に最近やって来たから未経験者なのだろう?」
「はい?」
「地球のエクストリームスポーツはやったことがなくとも、君の星ではやったことがあるだろう?」
「だから、あたしは生まれも育ちも地球なんだけど」
 ダメだ……舞桜と話をしているラチがあかない。
 夏希は雪弥に助け船の要請を出した。
「エクストリームスポーツってどんな内容なの?」
「そうだね、身近なところでは、駆け込み乗車、満員電車、不倫、ピンポンダッシュ、信号無視、最近ではアイロニングが有名だね」
 エクストリームアイロニング(アイロン掛け)とは、どんな場所でも、どんな状況下でも、とにかくカッコ良くアイロン掛けをするエクストリームスポーツである。
 例:自転車に乗りながらアイロン掛け。
「…………」
 思わず夏希は無言になった。思考もちょっと停止した。
 最後の砦、生徒会の良識、メンバーの中で自分以外で普通だと思っていた雪弥に夏希は裏切られて……ショック!
 よくよく考えるまでもなく、あんな生徒会選挙を勝ち抜いた人物が普通のハズないじゃないか。ただのイケメンが爽やかな顔をしたままジャングルを抜けれるわけないじゃないか。やっぱり雪弥も可笑しい人なんだ!
 さらに雪弥のこんな発言。
「実は僕も日本エクストリームスポーツ委員会のメンバーなんだ」
 そこに乗っかる舞桜。
「そう言えば私の父上もメンバーだったな」
「違うよ、君の父上は日本の委員会じゃなくて世界のほうだよ」
「ふむ、そうだったか。別に私にはどちらでもいいことだが」
 世界規模の委員会なのか……。
 雪弥はなにかを感じたのか、廊下の向こうに眼をやった。
「彼もエクストリームスポーツの達人だよ」
 まだ廊下には誰の影も見えない。
 彼とはいったい誰のことなのだろうか。
 そのときだった!

「見つけたぞ舞桜! オレ様も部活作ったから覚悟しろよ!」